スマホが入口、アーティスト契約紛争 都被害救済委解決検討へ

  • 2018/2/8
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東京都消費生活総合センターは2月7日、スマホのオーディションサイトに応募し、声優や歌手などアーティストの育成所属の契約をした消費者と相手方事業者との間の解約トラブル紛争について、東京都消費者被害救済委員会に紛争解決を付託したと発表した。付託案件は2件。同委員会の今年度審議件数は、現在までのところ7件、審議中は今回の2件を含め4件となった。

東京都消費生活総合センターによると、2つの付託案件は、声優志望と歌手志望の2人の20代男女が、甲社と乙社を相手方として、紛争解決を申し立てたもの。同センターでは、「都内各消費生活センターにオーディションを契機とする芸能関係のレッスンや所属契約などに関する相談が多数寄せられており、特に今年度の増加が著しいことから付託した」としている。

紛争内容によると、声優志望の20代女性Aさんは、スマートフォンで甲社の新人発掘オーディションというサイトを見て応募。書類審査、集団面接に合格したとの連絡があり、平成28年12月にスタジオで個別の実技審査を受けた。

面接担当者から、この演技ではオーディションのグランプリは無理だが、君にはいいものがあるから一度事務所に来ないか、と言われ、改めて事務所に出向いた。そこで初めて育成所属契約の説明を受け、個別クレジット契約とともに申し込んだが、後日、親に相談し、甲社とクレジット会社にクーリング・オフを申し出た。

個別クレジット契約は成立しなかったが、育成所属契約はクーリング・オフができない旨記載された書面があるとして、甲社からレッスン代12万円を除く約41万円の解約金を求められた。翌年7月末、甲社から契約の履行を求められ、消費生活センターに相談したところ、甲者から解決金約11万円を提示された。レッスンや所属に係るサービスを受けていないので、高額な解決金の請求に納得できない、として紛争に発展した。

もう一人の歌手志望の20代男性Bさんも、スマートフォンで甲社とは別の乙社の新人発掘オーディションというサイトを見て応募した。実技審査までとおり乙社から育成所属契約を勧められたが、高額なので断った。昨年の5月頃、乙社から連絡があり、公募していないCD制作オーディションに前回オーディションの実技審査時に録音したBさんの音源を出してよいかと問われ、承諾した。

後日、CD制作オーディションに合格したと乙社から連絡があり、今後の説明をするというので事務所に出向いたところ、まずは育成所属契約が必要と言われ、断らずに契約した。しかし、そのときに印鑑を持参していなかったことから、個別クレジット申込については持ち帰って押印し乙社に送るように言われた。Bさんは申込書を送らないと育成所属契約に成立しないものと思い、気持ちも消極的だったのでそのまま送らないでいた。送付を求める乙社の要請に応えないでいると、昨年10月に約52万円の支払いを求める督促状が内容証明郵便で届いた。契約は成立していないのだから請求に納得はいかない。

東京都消費生活総合センターによると、同様の相談事例は今年度に増加しているという。

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