アルミ缶リサイクル協会、回収団体に感謝状 関東地区合同表彰式

◎表彰制度通じて草の根回収を支援

アルミ缶リサイクル協会(石原美幸理事長)は11月20日、2023年度アルミ缶回収協力者関東地区合同表彰式を東京・千代田区の如水会館で開催した。一般の部では、受賞した全国65団体のうち関東地区の18団体が参加し、石原理事長が感謝状と記念品を贈呈した。22年度のアルミ缶リサイクル率は93.9%となり、目標の「92%以上」を7年連続で達成した。これからも表彰制度を通じて草の根の回収活動を支援し、リサイクルの輪をさらに広げる方針だ。

2023年度アルミ缶回収協力者表彰式

表彰式で感謝状を手渡すアルミ缶リサイクル協会・石原美幸理事長(11月20日、如水会館にて)

使用済みアルミ缶の高いリサイクル率を支えているのが地域の小・中学校、自治会、子ども会、障がい者支援団体などの草の根集団回収だ。アルミ缶回収量の半分近く(約15万トン)を占め、新型コロナ禍の厳しい環境の中でも地道な取り組みが続けられた。こうした活動を支えるため、アルミ缶リサイクル協会は1976年に表彰制度を開始。「一般」「小・中学校」「回収拠点」の3つの部から優秀な回収・活動実績をあげた団体や学校などを毎年表彰してきた。

表彰式の冒頭で挨拶した石原理事長は「アルミ缶回収量の半分近くが自主的に回収活動に取り組んでいただいている団体によるもの。皆様が1缶1缶コツコツと集めていただいた缶が高いリサイクル率を作り上げている。アルミは何度でも生まれ変わることができる素材であり、皆様の取り組みによってアルミ缶の資源循環が成り立っていることに改めて感謝の意を示したい」と語った。

また、来賓挨拶した経済産業省金属課金属技術室の川村伸弥室長は「アルミは強度に優れ、軽くて使い勝手のいい金属。電気自動車向けや製品の軽量化に向けて今後も需要が高まっていくことが想定される。これからの経済・産業・社会を発展させていくためにはアルミの回収がますます重要性を増してくる。高いアルミ缶リサイクル率は、ひとえに皆様のご尽力あってのことだと感じている」と述べた。

感謝状を受け取った18団体の1つ、就労支援を行うNPO法人ぶどうの会(埼玉県狭山市)は、スーパーから寄付された缶を支援員が回収し、選別後、回収業者に納入。売上を支援員の工賃にあてて施設運営に役立てているという。

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