東レ、アップサイクル事業に進出 余剰生地使ったロングライフ傘

東レ100%出資のメーカー商社、東レインターナショナルは6月13日、グループ初となるアップサイクル事業に進出し、生産・流通工程で発生する余剰生地を活用した傘を発売した。アップサイクルの新ブランド「TSUTSU(ツツ)」の第一弾製品としてクラウドファンディングなどを通じて展開していく。

東レインターナショナル片岡社長

アップサイクルブランド第一弾のアンブレラ製品「TSUTSU The Umbrella」をアピールする片岡社長(6月13日)

傘は長さ621ミリ、重さ約230グラムのコンパクト設計。折りたたみ傘以上、長傘未満サイズで、子どもから大人まで使える。傘生地には生産工程や流通段階で発生した東レ製「ナイロン6」を活用、傘骨には同じく東レ主力製品のカーボンファイバーを採用し、8本骨でありながら軽量・高強度・高耐久を実現した。傘生地はユーザー自身で取り替え可能で、永く使えるロングライフ設計とした。今後は使用済みの傘生地の回収も検討していく。

東レインターナショナルによると、国内で消費される傘は年間8000万本以上。そのうちの6~7割以上が使い捨てのビニール傘となる。また、警視庁に保管される遺失物の6割超を傘が占める一方で、落とし主からの届け出はわずか2.2%にとどまる。アパレル製品第2部事業開発課長の山口明男さんは「サーキュラーエコノミーが叫ばれる世の中にあって、傘の多くが使い捨てアイテムとして定着してしまっている。廃棄物を削減し、製品寿命が長い傘は今後、支持を得るのではないか」と意義を語った。

東レグループにとって今回の傘は浄水器のトレビーノ、眼鏡拭きのトレシーに続く消費者に身近な日用品ブランドとなる。東レインターナショナルの片岡智彦社長は「アップサイクル事業は現場から発案されたもの。そのプラットフォームとしてツツブランドを立ち上げた。第一弾の傘には全社方針である〝つなぐ、創る、つき抜ける〟が盛り込まれており、この商品を皮切りにアップサイクル活動を展開していきたい」と語った。

傘は税込み1万5400円。6月13日~7月31日(予定)まで、クラウドファンディングサービス「GREEN FUNDING」にて支援(購入の意思表示)を受け付ける。

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