消費者事故調、木造立体迷路の安全策提示 急がれる全国調査🔒

◎同様施設、全国に約40カ所

消費者事故調(消費者安全調査委員会、中川丈久委員長)は11月27日、約2年半の調査を踏まえ、「木造立体迷路」(屋外の木造大型複層遊具)の事故原因と再発防止策を盛り込んだ報告書をまとめた。調査対象となった事故は2021年10月に発生、同施設の床の一部が抜け落ち、利用者の大人や子どもの7名が下の層に転落、腰椎圧迫骨折などの被害を受けたという事故だ。同施設に適用される法律や管轄行政機関がないことを踏まえ、すき間事案として消費者事故調が22年5月から調査を開始した。

消費者事故調

報告書の内容を記者発表する中川丈久委員長(右)

報告書では事故の原因を梁(はり)の端部強度が腐朽により低下していたこととした。要因として雨ざらしで乾きにくい環境の中で、腐朽菌の成長に好条件だったことがあげられた。同様の立体迷路は全国に約40施設あるという。消費者事故調は事故の再発防止に向け、経済産業大臣に対し、遊園地に設置された屋外の木造大型複層遊具について安全基準を策定し、事業者にその遵守を課すこと、緊急的対策として、国土交通大臣とともに全国の同種の施設に対し、早急に専門家による調査を……(以下続く)

(本紙12月1日号「コンシューマーワイド」欄より一部転載)

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