【米国】減塩の流れにあらがえず? アメリカ塩協会解散へ

業界団体のソルト・インスティテュート(アメリカ塩協会)が3月31日をもって解散することを受け、食品政策を監視する非営利団体、公益科学センター(CSPI)は6日、「(同団体は)何年にも渡って意図的にナトリウム摂取量と健康との関連性について水を濁してきた」と批判する声明を出した。

塩メーカーなどで作る塩協会は1914年の発足。塩分の取り過ぎが問題視される中、「米国人は正しい量の塩分を取っている」(2014年)などと発表して物議を醸した。また、塩の摂取と健康リスクとの関連性が証明されていないと主張し、「高血圧の原因を塩にのみ負わせるのは間違いだ」などと反対姿勢を貫いてきた。解散に関する声明の中で、塩協会は「事実に基づいた情報や研究成果を発表することで、長きに渡り塩の健康・栄養の利点を提唱してきた。105年間支援してくれた会員企業の幸運を祈る」とのコメントを残し、各企業に今後を託した。

公益科学センターの上級サイエンティスト、マイケル・ジェイコブソン氏は「(抵抗勢力だった)塩協会はなくなるが、加工食品やレストランメニューに含まれる塩分を安全なレベルにまで下げるため、まだまだ多くの仕事が残っている」と述べた。

関連記事

消費者運動年鑑2023

ニッポン消費者新聞最新号発行しました

新着記事

  1. 水
    米国立衛生研究所(NIH)が今年1月に公表した研究成果によると、市販のボトル入りウォーター1リットルc
  2. 消費者安全調査委員会
    消費者安全調査委員会(消費者事故調、中川丈久委員長)は4月25日、スポーツジムなどで発生している「パc
  3. PFASワーキンググループ
    食品安全委員会のPFASワーキンググループは4月26日、第8回会合を開き、「PFAS(有機フッ素化合c
  4. 米国の保険関連非営利組織「国家保険犯罪局」(NICB)は5月9日、盗難車に関する2023年報告書をまc
  5. 伝統的易学業界
    国民生活センターも参加、トラブル事例を解説 伝統的な易学の研究・普及に取り組んでいる占い関連団体がc

記事カテゴリー

トレンドニュース

  1. 全葬連石井時明会長

    2020-1-22

    登録制度導入も視野に 葬祭業めぐり3省庁が情報交換

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)の石井時明会長は1月21日、同連合会と全日本葬祭業政治連盟の合同c
  2. 全日本葬祭業協同組合連合会

    2020-1-9

    国際葬儀連盟、横浜で6月に世界大会 18年ぶりの日本開催

    今年6月、横浜で世界の葬儀関連事業者が集う世界大会が開催される。主催する「FIAT-IFTA」(国際c
  3. 葬儀事前相談員資格認定試験

    2019-11-20

    葬儀の事前相談員資格認定試験を実施 全葬連

    経済産業大臣認可の「全日本葬祭業協同組合連合会」(全葬連、石井時明会長)は11月18日と19日の両日c
  4. チーズフェスタ2019

    2019-11-12

    チーズフェスタに6千人超、「チー1グランプリ」も決定

    チーズ普及協議会と日本輸入チーズ普及協会は11月10日と11日の両日、東京渋谷区・恵比寿の「エビススc
  5. 全葬連第44回通常総会懇親会

    2019-5-22

    来年の国際葬儀連盟世界大会への準備推進 全葬連

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連、石井時明会長)は5月21日、第44回定期総会を都内で開き、来年6c
ページ上部へ戻る