【豪州】セルフレジ、不器用な人には苦痛 消費者団体が体験記

レジ待ち緩和などのメリットがあるとして、スーパーで導入が進むセルフレジ――。不器用な人にとっては時間がかかり、とても便利とはいえないようだ。消費者団体CHOICEは5月13日、ショッピング分野の政策担当者による体験記を掲載し、悪戦苦闘ぶりを紹介した。

アシュリー・アイルデール氏(男性)は「なぜ私はセルフレジを使うのが嫌なのか」というテーマで体験記を寄せた。同氏はセルフレジと毎週格闘していると報告。商品のスキャンに手間取るようで、不器用にレタスやトマト缶をスキャンする時の苦痛を吐露した。

スーパー側は人手を減らすことができるため、セルフレジの導入に積極的。アイルデール氏はスキャンの作業中、「人件費削減はスーパーの利益につながるが、労働を肩代わりしている私は商品の割引という形で恩恵を受けているのだろうか」と疑問を感じるという。

一方で、ふと周りを見ると不器用なのは自分だけだと気づくといい、自分よりも後ろに並んでいた客がチェックアウトしている姿を目にする。その時は自己嫌悪に陥るという。チェックアウトを済ませた時は開放感にひたるものの、スーパーを後にする際、買い込んだ食料品の重さ以上に心が沈むとつづっている。同氏は「スキャンに時間がかかる人にとって、セルフレジは本当に便利なのか疑問だ」と主張するものの、これからも格闘は続くようだ。

関連記事

消費者運動年鑑2023

ニッポン消費者新聞最新号発行しました

新着記事

  1. 電話相談
    大阪弁護士会の消費者保護委員会は4月26日・27日の両日、紅麹サプリ健康被害110番を実施する。小林c
  2. 豪州消費者団体Choice
    住宅ローンや家賃に関する苦情が増加しているのは銀行が苦境に立たされている人を十分支援していないからだc
  3. 鶏肉
    日本政策金融公庫が実施した畜産物の購入に関する消費者動向調査によると、食肉と牛乳について、およそ6割c
  4. コンシューマーリポート
    4月22日のアースデイを前に、米国の消費者団体コンシューマー・リポートは気候変動が消費者の財布に与えc
  5. 警察庁
    警察庁がまとめた生活経済事犯の検挙状況によると、2023年に全国の警察が摘発した特定商取引等事犯は前c

記事カテゴリー

トレンドニュース

  1. 全葬連石井時明会長

    2020-1-22

    登録制度導入も視野に 葬祭業めぐり3省庁が情報交換

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)の石井時明会長は1月21日、同連合会と全日本葬祭業政治連盟の合同c
  2. 全日本葬祭業協同組合連合会

    2020-1-9

    国際葬儀連盟、横浜で6月に世界大会 18年ぶりの日本開催

    今年6月、横浜で世界の葬儀関連事業者が集う世界大会が開催される。主催する「FIAT-IFTA」(国際c
  3. 葬儀事前相談員資格認定試験

    2019-11-20

    葬儀の事前相談員資格認定試験を実施 全葬連

    経済産業大臣認可の「全日本葬祭業協同組合連合会」(全葬連、石井時明会長)は11月18日と19日の両日c
  4. チーズフェスタ2019

    2019-11-12

    チーズフェスタに6千人超、「チー1グランプリ」も決定

    チーズ普及協議会と日本輸入チーズ普及協会は11月10日と11日の両日、東京渋谷区・恵比寿の「エビススc
  5. 全葬連第44回通常総会懇親会

    2019-5-22

    来年の国際葬儀連盟世界大会への準備推進 全葬連

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連、石井時明会長)は5月21日、第44回定期総会を都内で開き、来年6c
ページ上部へ戻る