IoT機器への抵抗感薄い日本の消費者 CIが6カ国調査

国際消費者機構(CI)が実施した消費者意識調査で、IoT機器に対する日本の消費者の抵抗感が他の国に比べて低いことがわかった。セキュリティレベルに対する意識も低いことがわかり、調査結果を報告した全国消費者団体連絡会の加藤絵美理事は「IoTの先には、AI(人工知能)が機器に取り込まれる時代が目の前に来ている。消費者は恩恵とリスクをしっかり把握する必要がある」と述べた。

全国消団連加藤絵美理事

全国消団連主催「デジタル社会における国際消費者情報」学習会でCI調査結果を報告する加藤絵美理事(12日、主婦会館プラザエフにて)

調査は3月1日~6日、日・米・英・仏・加・豪6カ国の消費者約1000人ずつを対象に実施。ウェアラブル端末やスマート玩具といったIoT機器(スマートフォンやパソコンは除く)に対する意識を調べた。

調査結果によると、日本の消費者の抵抗感が他の国よりも際立って低いことがわかった。

「製造事業者はプライバシーとセキュリティを保護するIoT機器しか作るべきではないと思う」との問いでは、5か国がいずれも80%台だったのに対し日本は61%。「プライバシーとセキュリティ基準を満たしたIoT機器しか販売店は売るべきではないと思う」との問いでも、5か国がそれぞれ80%台だったのに対し、日本は66%だった。

また、「IoT製品がデータや行動を収集することを気持ち悪いと感じる」、「IoT製品が個人情報を収集し活用していることが心配である」との問いでも、日本はいずれも最下位で、順に53%、52%だった。

加藤絵美理事は「調査対象に日本が含まれることは珍しいことだが、CIは当然のことだととらえている。海外から見ると日本は大量生産・大量消費のシンボル的な国であり、アジア地域の中でも特異な消費者が多いと認識している。日本の消費者がどう行動するか、どのような意識を持っているかについて関心が高く、CIの会合でも、他国との違いについて多くの質問を受けた」と報告した。

ポルトガルで4月29日~5月2日にかけて開催されたCI世界消費者大会でも、デジタル社会を巡る課題が主要テーマとなった。加藤理事は「デジタル分野の技術進展があまりにも速く、消費者団体はこれに追いつくことができない。CIも非営利機関のインターネットソサエティ(Internet Society)と手を組み、この流れに対抗できる武器を持とうしている」と指摘。「IoT機器の普及が進み、問題はどんどんと大きくなっていく。国境を越えて商品が流通する中、一国では解決できない状況になっている」として、海外に向けた日本の情報発信と各国消費者団体との連携を呼びかけた。

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