【欧州】医薬品の安全性向上を 調査では4分の1が「不合格」

欧州32カ国の45団体でつくる欧州消費者同盟(BEUC)はこのほど、欧州医薬品庁(EMA)に対し、市販医薬品の安全性向上を求める意見をおこなった。市場に出回っている医薬品には、安全性が担保されていなかったり効果が不十分だったりするものがあると指摘している。

ドイツの消費者団体Stiftung Warentestが市販薬2000品目を調べたところ、副作用に比べて治療効果が不十分なものがあり、4分の1の製品を「不合格」と評価していた。

BEUCは「医薬品の中には、臨床試験の被験者が少なすぎるものなど、科学的根拠が不十分なまま承認されているものがある」と指摘。医薬品の評価基準をさらに厳格化し、有効性が副作用を上回ることが確認されたもののみを承認するよう求めた。

また、使用説明書の文字が小さく、内容も分かりにくいため解読が困難だと指摘。わかりやすい説明と読みやすいフォントの使用を求めた。BEUCは「安全でよく効き、高品質な医薬品を提供することはSDGs(国連の持続可能な開発目標)の重要項目の1つであり、EUもこの目標に強くコミットしているはずだ」とし、承認制度の改革を呼びかけた。

関連記事

消費者運動年鑑2023

ニッポン消費者新聞最新号発行しました

新着記事

  1. PFASワーキンググループ
    食品安全委員会のPFASワーキンググループは4月26日、第8回会合を開き、「PFAS(有機フッ素化合c
  2. 米国の保険関連非営利組織「国家保険犯罪局」(NICB)は5月9日、盗難車に関する2023年報告書をまc
  3. 伝統的易学業界
    国民生活センターも参加、トラブル事例を解説 伝統的な易学の研究・普及に取り組んでいる占い関連団体がc
  4. 消費者庁デジタル班
    詐欺的定期商法など排除へ 事業者への注意喚起通知1600件 インターネット通信販売に関するトラブルc
  5. U.S. PIRG
    プラスチック製品に欠かせない原材料「プラスチックペレット」の環境への放出を禁止する法案が米下院で支持c

記事カテゴリー

トレンドニュース

  1. 全葬連石井時明会長

    2020-1-22

    登録制度導入も視野に 葬祭業めぐり3省庁が情報交換

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)の石井時明会長は1月21日、同連合会と全日本葬祭業政治連盟の合同c
  2. 全日本葬祭業協同組合連合会

    2020-1-9

    国際葬儀連盟、横浜で6月に世界大会 18年ぶりの日本開催

    今年6月、横浜で世界の葬儀関連事業者が集う世界大会が開催される。主催する「FIAT-IFTA」(国際c
  3. 葬儀事前相談員資格認定試験

    2019-11-20

    葬儀の事前相談員資格認定試験を実施 全葬連

    経済産業大臣認可の「全日本葬祭業協同組合連合会」(全葬連、石井時明会長)は11月18日と19日の両日c
  4. チーズフェスタ2019

    2019-11-12

    チーズフェスタに6千人超、「チー1グランプリ」も決定

    チーズ普及協議会と日本輸入チーズ普及協会は11月10日と11日の両日、東京渋谷区・恵比寿の「エビススc
  5. 全葬連第44回通常総会懇親会

    2019-5-22

    来年の国際葬儀連盟世界大会への準備推進 全葬連

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連、石井時明会長)は5月21日、第44回定期総会を都内で開き、来年6c
ページ上部へ戻る