世界のデジタル格差拡大 36億人がインターネット未接続

国連の専門機関、ITU(国際電気通信連合)は11月5日、携帯通信ネットワークが世界の大部分をカバーする環境にありながら、36億人が依然としてネットワークから切り離されていると指摘した。世界的にみると、国レベルだけでなく、男女差でも格差が拡大していると指摘。背景の一つとして、通信に必要なモバイル機器と通信料金の高コスト化があると分析している。

ITUによると、モバイル通信網は世界人口の97%に届いていて、少なくとも93%の人が3G以上のブロードバンドサービスを利用できる環境にある。しかし、実際にネットワークを利用している人は約半数(53%)の41億人で、残る36億人がインターネットの恩恵を享受できていないという。

開発途上にある47国では人口の80%がネットワーク未接続の状態。その中でも格差が広がり、極端な場合、インターネット利用率がわずか2%にとどまっている国もあるという。また、世界の3分の2の国で、女性のデジタル活用能力が男性と比べて遅れているとし、その格差は発展途上地域で拡大していると指摘。世界的に見ても、女性のインターネット利用割合は男性の58%に対し、48%にとどまっていると報告した。

ITUは「1日当たり2.5ドル未満で生活している推定30億人の人にとって、機器と通信費用は依然として高額だ」とし、誰もがオンライン接続できる社会を達成することがSDGsの実現に必要不可欠だと呼びかけた。

関連記事

消費者運動年鑑2023

ニッポン消費者新聞最新号発行しました

新着記事

  1. フランス消費者同盟
    動画投稿アプリ「TikTok」の複数のインフルエンサーが日焼け止めの危険性をあおり、使わないよう推奨c
  2. NCL
    米大リーグ、ワシントン・ナショナルズが観戦チケットを販売する際、手数料を開示していなかったなどとしてc
  3. 食品安全委員会
    食品安全委員会は7月23日、アレルゲンを含む食品のファクトシート(科学的知見に基づく概要書)を公表しc
  4. 東京都庁
    東京都は7月18日、2023年度インターネット広告監視事業の結果を公表した。1万6000件の広告につc
  5. コンシューマーリポート
    米消費者団体コンシューマー・リポートは7月12日、果物や野菜を洗う最も良い方法を示し、重曹や酢を用いc

記事カテゴリー

トレンドニュース

  1. 全葬連石井時明会長

    2020-1-22

    登録制度導入も視野に 葬祭業めぐり3省庁が情報交換

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)の石井時明会長は1月21日、同連合会と全日本葬祭業政治連盟の合同c
  2. 全日本葬祭業協同組合連合会

    2020-1-9

    国際葬儀連盟、横浜で6月に世界大会 18年ぶりの日本開催

    今年6月、横浜で世界の葬儀関連事業者が集う世界大会が開催される。主催する「FIAT-IFTA」(国際c
  3. 葬儀事前相談員資格認定試験

    2019-11-20

    葬儀の事前相談員資格認定試験を実施 全葬連

    経済産業大臣認可の「全日本葬祭業協同組合連合会」(全葬連、石井時明会長)は11月18日と19日の両日c
  4. チーズフェスタ2019

    2019-11-12

    チーズフェスタに6千人超、「チー1グランプリ」も決定

    チーズ普及協議会と日本輸入チーズ普及協会は11月10日と11日の両日、東京渋谷区・恵比寿の「エビススc
  5. 全葬連第44回通常総会懇親会

    2019-5-22

    来年の国際葬儀連盟世界大会への準備推進 全葬連

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連、石井時明会長)は5月21日、第44回定期総会を都内で開き、来年6c
ページ上部へ戻る