【欧州】食品スーパーの通販サイト、目立つ表示の欠落

ポルトガル最大の消費者団体DECOは5月12日、食品スーパーのオンライン通販サイトの調査結果を公表し、3分の1の商品で表示の欠落が確認されたと発表した。同国では食品をオンライン販売する際、数量や価格、原材料、製造事業者などの表示を義務付けている。同団体は「新型コロナウイルスの感染拡大でオンラインスーパーの重要性は増しているが、情報提供が依然として不足している」と指摘している。

調査は4月、食品スーパー9社の通販サイトを対象に実施。ヨーグルト、朝食用シリアル、有機食品、冷凍食品、離乳食、高齢者向け食品、菜食者向け食品の7つのカテゴリー、計234商品の表示を調べた。

その結果、表示が必要な項目(商品名、内容量、価格、ユニットプライス、原材料、栄養強調表示、保存・使用方法、製造・販売事業者など)をすべて正しく記載していた商品は3分の2にとどまり、3分の1の商品は何らかの表示が欠落していた。

欠落が目立った項目は製造・販売事業者やその住所、保存・使用方法など。また、商品の画像をクリックすると拡大できる機能を多くのサイトが採用していたが、文字を読み取ることができず、栄養成分表を確認できないケースが複数確認された。

ただ、2018年の調査では約半数の商品で表示の欠落が見られたことから、DECOは「前回調査と比べて改善がみられた」としている。

新型コロナ禍で利用者が44%増加するなど、社会インフラとして重要性が増しているオンラインスーパー。同団体は規制当局に監視の強化を要請している。

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