【米国】「気候変動」ではなく「気候危機」に メディアに要求

米国の非営利団体パブリック・シチズンはこのほど、大手メディアに対し、「気候変動(climate change)」という用語が現実を表していないとして、「気候の非常事態(climate emergency)」や「気候危機(climate crisis)」もしくは「気候崩壊(climate breakdown)」といった言葉に変更するよう求めた。同団体の調査では、上位50紙のうち、昨年1年間にこれらの言葉を使った新聞社は10%以下だったという。

ロンドンを拠点とした英紙ガーディアンが5月17日、「気候変動という言葉はあまりにも受動的で穏やかに聞こえる」として、気候の非常事態や気候危機といった用語の使用を推奨すると宣言。国連や著名な科学者が「気候危機」という言葉を用いていることなどを理由にあげた。

パブリック・シチズンのデビッド・アーカッシュ氏はガーディアン紙に賛辞を贈るとともに、「米国メディアにも同じことを求める。メディアはかつて、気候変動のことを気候危機と呼んでいた。危機や非常事態の用語は正確・簡潔・有益であり、国民に気候問題の重要性と緊急性を伝えることになる」とコメントした。

ガーディアン紙は「地球温暖化(global warming)」についても、「global heating」に変更することを推奨している。

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