米国で牛肉・豚肉入手困難 今こそ植物性たんぱくに注目を

米国内では、食肉加工施設でクラスターが発生するなどして肉類の入手が困難になっている。そんな中、米消費者情報誌コンシューマーリポートは植物性たんぱくに注目するよう呼びかけた。同誌の栄養専門家は「多くの人がもともと必要以上に肉類を食べ過ぎていた」と指摘し、「肉不足の今、健康な食生活を身に付ける良い機会にしてほしい」としている。

肉不足の状況について、同誌は「一部のスーパーの肉売り場は2か月前のトイレットペーパー棚に似てきている」と報告。特に牛肉と豚肉の入手が困難で、価格も2割程度上昇しているという。店頭で肉を見つけたとしても必要な量を確保できず、多くの店舗が購入できる量を制限している。

こうした中、同誌は植物ベースの食事が健康を増進させ、慢性疾患のリスクを低下させるとした研究成果を紹介。飽和脂肪の多い肉や加工肉から植物性たんぱくへの切り替えを呼びかけた。食材としてはナッツや豆類、豆腐、全粒穀物などを推奨。また、肉を少量に抑える手法として、きのこや豆、野菜を混ぜて量をかさ上げすることなどを提案した。

チーズやヨーグルト、卵も肉の代替となるが、同誌の栄養士は「家の中にある植物性の食材で必要な量のたんぱく質を摂取することは意外と簡単。野菜を多く食べることで不足がちな食物繊維や抗酸化物質、健康的な脂肪分も十分に補うことができる」としている。

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