米自動車保険ガイコが大幅黒字、消費者団体「契約者に返還を」

米国第2位の自動車保険会社ガイコ(GEICO)がパンデミック禍で巨額の黒字を積み上げたとして、アメリカ消費者連合(CFA)と非営利団体 Center for Economic Justice(CEJ)は連名で8月11日、その一部を契約者に返還するよう要求した。また、ガイコが返還に応じない場合、規制当局が行動を起こすよう求めた。

CFAなどが持ち株会社バークシャー・ハサウェイの財務諸表を調べたところ、子会社ガイコの第2四半期税引き前利益は21億ドルで、前年同期(3億9300万ドル)の約5倍に膨れ上がっていた。新型コロナウイルス拡大による外出制限で自動車事故が激減し、保険金の支払いが大幅に減ったことが黒字の要因だという。

パンデミック発生以降、保険各社は契約者への救済措置として、保険料の一部を返還する取り組みを行っているが、今回のガイコの決算では、同社の救済措置の不十分さが浮き彫りになった形。CEJなどは「多くの保険会社はコロナ発生ですぐに救済措置を行ったが、契約者が支払う保険料に対して、返還額が不十分だった。しかし、ガイコの大幅黒字は経済的に苦しむ契約者を侮辱する水準だ」と指摘した。ガイコがさらなる返還に応じない場合、規制当局が乗り出すべきだとしている。

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