【香港】乾燥スパイスからアフラトキシン カレー粉で基準超過

消費者保護機関の香港消費者委員会は10月15日、市販の乾燥スパイス37点をテストした結果、約2割から発がん性のあるカビ毒アフラトキシンを検出したと発表した。そのうちカレー粉1点は香港の上限値を超えており、規制当局に報告するとともに食品業界に改善を求めた。委員会は「お手持ちの乾燥スパイスにカビや変色、異臭がないかを確認し、なるべく早く使い切ってほしい」と消費者に呼びかけ、使用状況に応じて少量パック商品を購入するようアドバイスした。

コショウ、ショウガ、ニンニク、カレー粉、ミックススパイスなど人気の乾燥スパイス37点を分析した結果、7点(19%)からアフラトキシンが検出された。内訳は白コショウ3点、カレー粉2点、粉末ショウガ1点、ガーリックパウダー1点で、含有量は1キログラム当たり1.1~20.1マイクログラムの範囲だった。

このうちカレー粉1点が香港の上限値「1キログラム当たり15マイクログラム」とEU基準の「1キログラム当たり10マイクログラム」を超過。さらに最も毒性の高いアフラトキシンB1が1キログラム当たり13.2マイクログラム検出され、EU基準(1キログラム当たり5.0マイクログラム)を大きく上回った。

またテストした37点のうち5点(14%)から、カビ毒のオクラトキシンAが1キログラム当たり2.0~7.4マイクログラムの範囲で検出された。香港にはオクラトキシンAに関する基準がなく、委員会は政府と業界団体に対し、早急に策定作業に入るよう要望した。

委員会は「乾燥スパイスは大量に使うものではないため摂取量も少ないが、消費者は健康リスクを見逃してはいけない」と指摘。開封後は密閉容器に入れて適切に保管するよう呼びかけた。

関連記事

消費者運動年鑑2023

ニッポン消費者新聞最新号発行しました

新着記事

  1. コンシューマーリポート
    米カリフォルニア州議会は6月3日、公立学校における不健康な超加工食品の提供を段階的に禁止する法案を可c
  2. コンシューマー
    ◎マイクロプラスチック放出を懸念 プラスチック製の食料保存用袋「ジップロック」を巡り、米国で、製造c
  3. コイン
    ◎ひょうご消費者ネット 銀行法違反の可能性も指摘、金融庁にも申出書 ゆうちょ銀行がATM利用時に徴c
  4. 全国消団連記念講演会
    全国消費者団体連絡会は第13回定時総会後に記念講演会「エネルギー・気候変動対策に関する2025年のトc
  5. オンラインカジノ防止啓発チラシ
    ◎オンラインカジノ特集し啓発強化 総務省は、青少年に向けて毎年作成している「インターネットトラブルc

記事カテゴリー

トレンドニュース

  1. 全葬連石井時明会長

    2020-1-22

    登録制度導入も視野に 葬祭業めぐり3省庁が情報交換

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)の石井時明会長は1月21日、同連合会と全日本葬祭業政治連盟の合同c
  2. 全日本葬祭業協同組合連合会

    2020-1-9

    国際葬儀連盟、横浜で6月に世界大会 18年ぶりの日本開催

    今年6月、横浜で世界の葬儀関連事業者が集う世界大会が開催される。主催する「FIAT-IFTA」(国際c
  3. 葬儀事前相談員資格認定試験

    2019-11-20

    葬儀の事前相談員資格認定試験を実施 全葬連

    経済産業大臣認可の「全日本葬祭業協同組合連合会」(全葬連、石井時明会長)は11月18日と19日の両日c
  4. チーズフェスタ2019

    2019-11-12

    チーズフェスタに6千人超、「チー1グランプリ」も決定

    チーズ普及協議会と日本輸入チーズ普及協会は11月10日と11日の両日、東京渋谷区・恵比寿の「エビススc
  5. 全葬連第44回通常総会懇親会

    2019-5-22

    来年の国際葬儀連盟世界大会への準備推進 全葬連

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連、石井時明会長)は5月21日、第44回定期総会を都内で開き、来年6c
ページ上部へ戻る