コロナ感染への補償、明確な基準作りを 米消費者団体が保険業界に要請

一部の保険会社が新型コロナ患者の補償金申請を遅らせたり、拒否したりしているとして、米国内の消費者団体で組織する「アメリカ消費者連合」(CFA)は2月1日、全米保険監督官協会(NAIC)に対し、コロナ対応に関するモデル規則の発行を求めた。

要請書などによると、保険業界もコロナ対応に苦慮している模様。欧州の保険会社の一部は、コロナ患者が回復しても、一定期間経過しなければ補償申請ができないルールを採用したり、年齢層に応じて補償範囲を制限したりしていた。また、感染者と同居している家族からの申請についても一定の制限を設けるケースもあったという。

今回のCFAの要請は、欧州での不当事例が報告されたことを受け、米国内での適切な対応を当局や保険業界に求めたもの。CFAは「一定の対策が必要なのは理解できるが、苦しむ患者とその家族に対し、さらに不利益を与えることは容認できない」と指摘。恣意的・不公正な規則の採用を防ぐため、NAICに対し、モデル規則の策定、採用した規則の公開、補償の遅延・拒否に関する合理的な基準の設定などを求めた。

CFAは「モデル規則がなければ多くの感染者が不当に補償を拒否されるおそれがある」と警告。大手保険会社と業界団体にも要請書を送付し、自発的な行動を求めた。

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