【豪州】ロマンス詐欺に新手 若者に暗号通貨投資持ちかける

オーストラリア競争・消費者委員会(ACCC)は2月12日、昨年のデート・ロマンス詐欺被害が少なくとも3700万豪ドル(約30億円)にのぼったと発表した。「記録的な額だが、実際の被害ははるかに大きいとみられる」と警告している。

ACCCによると、これまでとは異なる新たな手口「ロマンスベイティング(ロマンスの餌)」が横行している。出会い系アプリを悪用し、若者を狙って誘惑。暗号化されたチャットサイトで交流を重ねた後、暗号通貨への投資を持ちかけて金銭をだまし取る方法だという。これまでのロマンス詐欺は高齢者がターゲットとなるケースが多かったが、昨年の被害者のほぼ半数が35歳未満で、総被害額の4割が新手口によるものだった。

ACCCのデリア・リッカード副委員長は「ロマンス詐欺の被害者は重大な経済的損失とともに心に大きな傷を負う可能性がある」と指摘し、不審に感じたらすぐに交流をやめるよう呼びかけている。

ロマンスベイティングでは相手に好意を持たせた上で、「所得状況などを尋ねる」→「暗号通貨への投資を持ちかける」→「最初は少額を送金させる」→「利益が出ていると説明して投資額を増やすよう指示する」→「所持金が無くなったらドロンする」という流れをとる。

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