【米国】子ども死亡のルームランナー メーカーが一転リコールへ

フィットネスサービス大手ペロトン・インタラクティブのルームランナー(トレッドミル)で子どもの死亡事故が発生した問題で、同社が一転してリコールに応じることがわかった。当初、リコールに否定的な発言をしていたジョン・フォーリーCEOは「我々は初期対応を誤った」と謝罪する声明を出した。

同社製ルームランナーを巡っては、ベルトと床とのすき間への巻き込み事故が相次ぎ、子ども1人の死亡を含む70件以上の事故が発生していた。米消費者製品安全委員会(CPSC)が4月17日、同社製品の使用中止を呼びかける緊急警告を発したが、ペロトン社はその際、「CPSCの警告は一方的で誤解を招くものだ」と反発し、リコールを拒否する発言をしていた。

CPSCによると、「何週間もの激しい交渉」が繰り広げられた後、同社と消費者保護で合意。5月5日からリコールが開始された。対象は2018年9月~今年4月まで販売された最高級マシン「Peloton Tread+」と限定品「Tread treadmills」。

同社ジョン・フォーリーCEOは声明文の中で「最初からもっと生産的に対応すべきだった」と陳謝。「我々は家庭で行うフィットネスに将来性を感じており、CPSCと協力してルームランナーの新たな業界安全基準を策定したい」とコメントした。

使用中止が呼びかけられたPeloton Tread+

リコールが始まったペロトン社のルームランナー。ベルトと床とのすき間に巻き込まれる事故が発生している(CPSC発表資料より)

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