【欧州】私的複製補償金、クラウドにも拡大へ 判決で方向性

DVDやハードディスクなどの記録メディアに課せられている「私的複製補償金」(日本における私的録音録画補償金)について、フランスの消費者団体UFCは4月5日、まもなくクラウド(オンラインストレージサービス)にも適用される可能性があるとの見解を示した。欧州連合司法裁判所がクラウドをストレージ(記録)メディアと見なすことができるとする判決を出したという。補償金の徴収方法など仕組みづくりはこれからの議論になるが、UFCは「クラウドに適用する方向へと進むだろう」と予測している。

フランスはアーティストの権利保護の意識が高く、いわば私的複製補償金制度の“トップランナー”。1985年以降、記録メディアの進化に合わせて適用対象を拡大させてきた。制度開始時のVHS(ビデオテープ)に始まり、CD、DVD、USB、ハードディスク、さらにはスマートフォン、タブレットと続き、近年では中古スマホへの適用が議論された。2020年の補償金徴収額は2億7300万ユーロで、1万1000人のアーティストに分配されたという。

今回はクラウドが議論の対象となる見通し。UFCによると、欧州司法裁判所が3月24日、「クラウドを記録メディアとみなすことができ、私的複製補償金の対象とすることは可能だ」とする判決を出したという。消費者は必ずしもクラウドに映画や音楽を保存せず、個人的な利用にとどまることも考えられるため、「どのような仕組みになるかはまだ不明」だが、「いずれにせよクラウドを適用対象に加えるという方向に進むだろう」と予測している。

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