米国で粉ミルク不足長期化 当局が調査へ 消費者から意見募集

米国で深刻化する乳児用粉ミルク不足が解消されず、買い求める保護者を狙ったオンライン詐欺が横行している問題で、米連邦取引委員会(FTC)はこのほど、公的な市場調査に乗り出すことを決めた。消費者からの意見を募集し、詐欺や便乗値上げの実態を把握するほか、小規模小売店における流通状況、メーカーの製造能力や市場独占の影響などを徹底的に調べる。

粉ミルク不足は細菌汚染を指摘された大手メーカーが問題の工場を閉鎖し、製品回収を開始した今年2月から始まった。在庫がひっ迫する中、新型コロナ感染症や物価高騰、サプライチェーンの混乱なども加わって深刻化し、現在も収束の兆しが見いだせない状況だ。

FTCは粉ミルク不足が一向に改善に向かわないことに加え、子どもを持つ家族の不安が増していることを危惧。横行するオンライン詐欺による消費者被害も相次いでいることから、公的調査に乗り出すことを決めた。意見募集を実施し、消費者から詐欺の経験や転売事業者による便乗値上げ品の購入経験などを収集。小規模小売店を対象とした入荷状況調査、粉ミルクメーカーの事業者数や製造能力、供給体制、設備投資状況なども把握する。さらに、参入障壁や規制の影響、大手製造・流通事業者による圧力的な取引についても調査する。

FTCは米農務省と協力して情報分析し、市場独占の解消を含め、政策変更が必要かを検討するという。リナ・カーンFTC委員長は「我々は長期化する粉ミルク不足の監視を続けており、詐欺に対しては法に基づく措置を行うことを消費者に約束する。公的調査では、なぜ不足しているのか、供給を妨げている原因は何なのかを徹底的に洗い出し、生命維持に欠かせない粉ミルク市場の回復につなげる」とコメントしている。

関連記事

消費者運動年鑑2022

ニッポン消費者新聞最新号発行しました

新着記事

  1. CPSC
    米消費者製品安全委員会(CPSC)は11月22日、Otteroo Corporationが販売する乳c
  2. 消費者庁
    ◎消費者委員会の意見踏まえ 河野太郎消費者担当大臣は11月29日、電気料金の約3割から4割を占めるc
  3. 日本生活協同組合連合会
    日本生活協同組合連合会(日本生協連)は12月8日、お米についてのアンケート調査結果を発表した。全体のc
  4. 愛知県
    愛知県は11月30日、県内窓口に寄せられた今年度上半期(4月~9月)の消費生活相談概要を公表した。「c
  5. 免研アソシエイツ協会
    消費者庁は11月18日、健康食品の摂取でがんや難治性の疾患を改善する効果があるかのように表示していたc

記事カテゴリー

トレンドニュース

  1. 全葬連石井時明会長

    2020-1-22

    登録制度導入も視野に 葬祭業めぐり3省庁が情報交換

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)の石井時明会長は1月21日、同連合会と全日本葬祭業政治連盟の合同c
  2. 全日本葬祭業協同組合連合会

    2020-1-9

    国際葬儀連盟、横浜で6月に世界大会 18年ぶりの日本開催

    今年6月、横浜で世界の葬儀関連事業者が集う世界大会が開催される。主催する「FIAT-IFTA」(国際c
  3. 葬儀事前相談員資格認定試験

    2019-11-20

    葬儀の事前相談員資格認定試験を実施 全葬連

    経済産業大臣認可の「全日本葬祭業協同組合連合会」(全葬連、石井時明会長)は11月18日と19日の両日c
  4. チーズフェスタ2019

    2019-11-12

    チーズフェスタに6千人超、「チー1グランプリ」も決定

    チーズ普及協議会と日本輸入チーズ普及協会は11月10日と11日の両日、東京渋谷区・恵比寿の「エビススc
  5. 全葬連第44回通常総会懇親会

    2019-5-22

    来年の国際葬儀連盟世界大会への準備推進 全葬連

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連、石井時明会長)は5月21日、第44回定期総会を都内で開き、来年6c
ページ上部へ戻る