歯磨き中の事故に注意 5年で幼児195人救急搬送 東京消防庁

◎ソファから転落、転んで喉つき 「座って歯磨きを」

歯磨き中に転んだりして乳幼児が歯ブラシで喉を突くなどの事故が相次いでいるとして、東京消防庁が注意を呼びかけている。同庁管内で2017年から2021年までの5年間に、5歳以下の乳幼児195人が救急搬送されていた。椅子やソファーから転落したケースもあり、同庁は保護者に「床に座って歯磨きをさせてほしい」と呼びかけている。

歯磨き中の事故は1歳と2歳で多発。救急搬送された195人のうち1歳が84人、2歳が56人だった。発生状況では、「歩いたり走ったりして転倒」が全体の7割を占め、以下、「人や物とぶつかる」、「踏み台などから転落」などと続いた。9割近くが軽症だったが、24人(12%)が入院の必要のある中等症以上の事例。「歯ブラシをくわえたまま歩いていたところ、布団の上で転倒し歯ブラシが口腔内に刺さり受傷した」(3歳、重症)、「歯ブラシをくわえたまま階段から転落し、口腔内を受傷した」(1歳、中等症)などの事故が起きていた。

乳幼児の歯磨き事故を巡っては、東京都が事故の未然防止を図る注意喚起リーフレットを作成しており、▽保護者の見守りの中で、床に座って歯磨きする▽喉突き防止対策を施した歯ブラシを使う――などの対策を呼びかけている。

(本紙「ニッポン消費者新聞」7月1日号より転載)

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