米のとぎ汁による洗浄効果 北海道消費者協会がテスト

古くから料理や掃除に利用されてきた米のとぎ汁について、北海道消費者協会が実際の洗浄力を科学的に調べる商品テストを実施した。その結果、衣類に付いた汚れに対し、合成洗剤や洗濯用粉石けんほどではないものの水道水と比較して洗浄効果が確認できた。2回目のとぎ汁にも多少の洗浄効果があることがわかり、「廃棄する前に台所ふきんの洗浄などちょっとした汚れ落としに利用するとよい」とアドバイスしている。

米のとぎ汁による洗浄効果テスト

とぎ汁1回目(左)ととぎ汁2回目。2回目のとぎ汁にも洗浄効果が確認された(写真提供:北海道消費者協会)

洗浄力試験機を用いてコーヒー、ぶどうジュース、ラー油、カレー、複合汚れ、血液の6種類の汚染布を「とぎ汁1回目」と「とぎ汁2回目」で洗濯し、洗浄率を調べた。洗濯条件は液温が15℃、40℃の2条件。水素イオン濃度(pH)は米のとぎ汁が中性、比較対象の水および合成洗剤の洗浄液も中性、石けんが弱アルカリ性だった。

水との比較で米のとぎ汁の洗浄効果が確認できたのは複合汚れ、カレー、コーヒーの3種類。複合汚れは液温40℃の場合、とぎ汁1回目で水より2倍以上、とぎ汁2回目でも約1.4倍だった。複合汚れは襟あか汚れと相関性があるとされていることから皮脂汚れに効果的と考えられた。

一方、洗浄効果が認められなかったのは血液、ぶどうジュース、ラー油の3種類。これらの色素汚れはアルカリ性を必要とするため、弱アルカリ性の石けんなどのほうがよく落ちた。また、液温が15℃よりも40℃の洗浄力が高くなり、血液以外は温度が高いほど洗浄効果も上がるとみられた。

米のとぎ汁にはタンパク質や油性成分、でんぷんなどが含まれ、これらが界面活性剤などの役割を果たしていると考えられた。近年は環境意識の高い消費者の間で汚れ落としなどに活用されているという。

(本紙「ニッポン消費者新聞」11月1日号より転載)

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