エンディングノート活用を 元気なうちに意思託す 多摩で講座

誰もが避けては通れない老いと死――。この問題をどう受け止め、どう準備していくかを考える「終活」をテーマとした連続講座が東京都多摩消費生活センターで開かれている。第3回講座ではシニア生活文化研究所の小谷みどり所長が登壇。「自分がどう死にたいかを考えるのは家族への思いやり。自立できなくなった時のために早めに備えを」とし、エンディングノートの活用を呼びかけた。

この連続講座は全10回。10月24日に開催された第3回講座は「エンディングノートの活用」をテーマとした。死生学や葬送問題の専門家である小谷みどりさんが講師として招かれ、シニア層を中心に91人が参加した。

エンディングノートの活用を呼びかける小谷みどりさん

様々な家族の形を紹介しながら、自分の意思を託す重要性を伝える小谷さん。重いテーマながら笑いの絶えない講座となった(24日、多摩消費生活センターにて)

小谷さんによると、日本人の平均寿命は2000年以降急速に伸び、女性の7割、男性の5割が80歳を迎える時代になった。一方で健康寿命は女性が74歳、男性が72歳。欧米など諸外国とさほど変わらず、認知症や寝たきりなど10年以上不健康な状態で過ごす可能性があるという。

小谷さんは「元気なうちに避けられないリスクを受け入れ、備えるという視点が大切だ」と述べ、エンディングノートの活用を呼びかけた。

特に病気への備えは重要だといい、「がんの告知をされたいか、死が避けられない時の延命措置、蘇生措置はどうするか。医師は家族に判断を迫ることになる。自分がどう死にたいのか、自立できなくなった後どうしたいのかを元気なうちに書き残し、周りに託すことが大事だ」と強調。「何から考えていいのか難しいと思うが、書き込みやすい項目からエンディングノートを埋めていくこと。それが家族の手間を軽減し、家族への思いやりになる」と説明した。

連続講座は12月まで開催。今後は認知症予防や葬儀などの講座が予定されている。

関連記事

消費者運動年鑑2019

ニッポン消費者新聞最新号

新着記事

  1. 日本生活協同組合連合会
    日本生活協同組合連合会(日本生協連)は12月4日付で、有機農産物の日本農林規格(JAS)の一部改正案...
  2. ビューティーブレンダー
    使用中のマスカラやリップグロスなどメイクアップ用品が高い確率で感染症を引き起こす細菌(スーパーバグ)...
  3. 携帯電話を所有するシニア層のあいだで、スマートフォンの利用が拡大している。MMD研究所の調査によると...
  4. 兵庫県立消費生活総合センター
    健康食品による危害相談が増加しているとして、兵庫県立消費生活総合センターが注意を呼びかけた。消費者庁...
  5. 金融庁個人間融資対策
    SNSの書き込みを通じて見知らぬ者同士がお金を貸し借りする「個人間融資」が横行している問題で、金融庁...

記事カテゴリー

トレンドニュース

  1. 葬儀事前相談員資格認定試験

    2019-11-20

    葬儀の事前相談員資格認定試験を実施 全葬連

    経済産業大臣認可の「全日本葬祭業協同組合連合会」(全葬連、石井時明会長)は11月18日と19日の両日...
  2. チーズフェスタ2019

    2019-11-12

    チーズフェスタに6千人超、「チー1グランプリ」も決定

    チーズ普及協議会と日本輸入チーズ普及協会は11月10日と11日の両日、東京渋谷区・恵比寿の「エビスス...
  3. コンシューマーリポート

    2019-11-7

    【米国】2年で販売台数10倍 エアフライヤーが本格普及

    油を使わずに揚げたように調理できるエアフライヤー(ノンフライヤー)が米国で急速に普及している。調査会...
  4. 全葬連第44回通常総会懇親会

    2019-5-22

    来年の国際葬儀連盟世界大会への準備推進 全葬連

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連、石井時明会長)は5月21日、第44回定期総会を都内で開き、来年6...
  5. チーズフェスタ2018

    2018-11-12

    「チーズフェスタ2018」に7700人 多彩なチーズレシピ

    11月10日(土)と11日(日)の両日、チーズ普及協議会と日本輸入チーズ普及協会は、渋谷区・恵比寿の...
ページ上部へ戻る