子ども転落死 7割以上に足場 消費者事故調報告書で明らかに

6歳未満の子どもが住宅のベランダ、窓などから転落死する事故が1993~2024年の32年間に全国で134件あり、そのうち全体の7割を超す98件がベランダ、窓のそばに家具などがあり、子どもがそれを足場にしてベランダ、窓をよじ登って落ちるケースだったことが消費者安全調査委員会(消費者事故調)が発表した消費者事故調査報告書で分かった。

事故調は子どもの住宅からの転落事故防止などを目的に国土交通省がことし3月にまとめた「子育てに配慮した住宅と居住環境に関するガイドライン」に添う設計の住宅の普及を図るほか、保護者に「転落を招きやすい家具を取り除いたり、子どもから目を離さずに見守ったりする習慣をつけてほしい」と呼び掛けている。

報告書によると、134件のうちベランダからの転落は92件、窓からは42件。この中で足場があったケースはベランダ67件、窓32件に上る。足場になるのは、ベッド、ソファ、机、たんす、エアコンの室外機が挙げられている。

転落死全体の年齢別では多い順に3歳49件、4歳29件、2歳26件、1歳18件、5歳9件、0歳3件。体格的にベランダ、窓に手が届く2~4歳児が多い。保護者の在宅状況は在宅中が49%、不在中が41%となっている。

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