【米国】気候変動情報開示規則の廃止手続き開始 非難の声

トランプ政権下の米証券取引委員会(SEC)は5月4日、気候変動関連リスクの開示を義務付ける2024年規則の撤回手続きを正式に開始した。これを受けて、非営利団体のパブリック・シチズンは12日、バイデン政権時のESG規則案が次々と覆されていることに対する非難声明を発表した。声明では、「気候変動リスクは金融リスクでもある。今回の決定は投資家から重要な情報を奪うものであり、投資家自身に損害もたらすだけでなく、市場を混乱させ、最終的には気候変動の悪影響が現実のものとなった際に、より深刻な事態を招くことになる」などと訴えている。

2024年規則は、物理的リスクか移行的リスクかを問わず、気候変動リスクに関する情報の開示を企業に義務付けるもの。策定には2年を要し、2万4000件を超す意見書が寄せられた。機関投資家の大多数が支持し、活発な国民参加も見られた。

撤回については、トランプ政権が任命したポール・アトキンスSEC委員長の指示により行われている。アトキンス委員長はこれまでに、バイデン政権時代の14の規則案を撤回しており、その中にはESG、サイバーセキュリティ、予測データ分析に関するものが含まれているという。

こうした経緯を踏まえ、パブリック・シチズンは「トランプ政権下のSECが、またしても歴史的な気候変動対策の成果を覆そうとしているのは驚くべきことではない」と冷ややかにコメント。トランプ大統領がパリ協定からの離脱や環境リスク評価の撤廃、燃費基準の廃止、さらには165件の風力発電プロジェクトの承認阻止などを行ってきたことを列挙している。

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