【米国】シアーズ破産 情報誌「ギフトカード使い切って」

インターネット通販に押され、10月15日に破産申請を行った米国の小売り大手シアーズ・ホールディングス。米消費者情報誌コンシューマー・リポートはホームページに消費者への影響を考察した記事を掲載し、「同社が発行したギフトカードは今すぐ使い切ってほしい」と呼びかけた。

シアーズは百貨店「シアーズ」やディスカウントストア「Kマート」を運営する老舗の小売り大手。インターネット通販の台頭に飲み込まれ業績不振に陥り、15日に破産法11条の適用を申請した。11月中に46店舗を、年末までに142店舗を閉鎖して資産売却を進め、再建を目指す。

これを受け、コンシューマー・リポート誌は消費者の取るべき対応をまとめ、同社が発行したギフトカードについては今すぐ使い切るよう呼びかけた。対象店舗が閉鎖された場合、カード代金を回収するには破産裁判所への手続きが必要となり、「取り戻すのに数年かかる」と指摘した。

また、シアーズのプライベートブランド家電「ケンネル」シリーズを巡っては、購入済み製品の保証はシアーズが責任を負うと説明。同社の代理人が「現時点で保証はこれまで通り有効だ」と回答してきたことを紹介した。注文中の製品についても「確実に納品するよう努める」と答えたという。クレジット払いの場合、製品が届かなければカード会社に契約取り消しを申し出るよう呼びかけた。

ケンネルブランドは冷蔵庫、電子レンジ、食洗器、洗濯機、乾燥機などをラインアップした人気シリーズ。コンシューマー・リポートは高品質・高性能だとして20機種を買い推奨に選出していたが、「同ブランドは有力な資産売却対象だ」と指摘している。

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