【英国】キャッシュレス社会に警鐘 現金払い多い弱者の保護を

キャッシュレス決済の普及が進む英国で、消費者団体のWhich?が現金払いの保護を呼びかけるインターネットキャンペーンを展開している。現金払いに頼る人の多くが低所得者層や高齢者、障がい者などの社会的弱者だとし、「(こうした人たちが)デジタル決済を前提とした社会から取り残される恐れがある」と主張する。すでに11万筆もの署名が寄せられていて、同団体は政府などに対策を求めていく方針だ。

英国では、相次ぐ銀行の支店閉鎖によりATM(現金自動預払機)が減少中。2018年前半には全国に6万6000台あったATMが年後半には6万3000台に減り、前例のないスピードで撤去が進んでいるという。また、決済手法としても現金払いは押され気味で、2017年にはデビットカード払いに首位を明け渡し、今後はさらに落ち込む見込みだ。

こうした中、Which?は「現金は依然として2500万人が利用し、そのうち200万人以上が完全に依存している。我々は、こうした人たちが取り残されるという寛容ではない社会を望んでいない」と主張。インターネットキャンペーンを展開し、障がい者、年金受給者、中小・零細企業経営者などを登場させて、現金払いの保護を呼びかけた。

障がい者のジュエルさんは「車いす対応タクシーの支払いに現金が必要になる。キャッシュレス社会が進展しているが、多くの人にとって障壁があることを認識してほしい」と訴えた。また、地方で郵便局の機能を持たせた小さなショップを経営するジョーさんは「年金受給者や低所得者層の人々は現金で生活しており、小規模な地元商店の多くも現金で商いをしている。インターネットがダウンした場合に備えて、現金取引を選択できる環境を維持することは必要だ」と呼びかけた。

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