【豪州】中国人留学生を狙う詐欺横行 「国外追放」脅し文句に

オーストラリア競争・消費者委員会(ACCC)は9月16日、中国人留学生を狙った詐欺の被害が深刻化しているとして、注意を呼びかけた。今年に入って約900件の通報があり、被害額は計150万ドル(1億円強)を超えている。中国当局などになりすまし、「パスポートの偽造が発覚した。中国に身柄を引き渡す」などと電話で脅してくるという。

ACCCによると、昨年の被害額である120万ドルをすでに上回った。最大都市シドニーを擁するニューサウスウェールズ州やビクトリア州、クイーンズランド州、西オーストラリア州で被害が目立つが、全国規模で横行している。

詐欺師から直接、北京語で電話があるほか、緊急と称した音声メッセージを残して連絡させる手口。「パスポートの偽装が発覚し、あなたは深刻な事態に陥っている」と脅した上、無実を証明するには調査が必要で、その費用を送金しないと中国に身柄を移送後、刑事告発すると脅迫する。

海外に住む中国人にとって「中国への身柄引き渡し」という脅し文句は胸に突き刺さるほどの衝撃があるといい、ACCCは「中国人を狙った残酷な手口だ。このような脅しの電話を受けるのは非常に恐怖であるが、これに負けずに電話を切って地元の警察に通報してほしい」と呼びかけている。

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