【米国】10団体が酒類販売の監視強化を要望 飲料大手の参入で

清涼飲料の世界的ブランドがアルコール飲料に参入したことを受け、米国の古参消費者団体ナショナル・コンシューマー・リーグ(NCL)など10団体がこのほど、米財務省酒類・たばこ税貿易管理局(TTB)に対し、マーケティング手法の厳格な監視を求める要望書を提出したことがわかった。未成年者の飲酒が増えるおそれがあるとし、「十分な監視がなければアルコール飲料と清涼飲料の境界線がますます曖昧になり続ける」と指摘している。

要望書によると、10団体は大手飲料メーカーが清涼飲料のマーケティング手法をアルコール業界に持ち込むことを懸念。人気の清涼飲料ブランドのアルコールバージョンが同じ陳列棚に並んだり、子ども向け商品の隣にアルコール製品が置かれたりする可能性があると指摘する。

清涼飲料業界では、店舗の目立つ場所に陳列してもらうため、小売業者に多額の販売手数料を支払うという商慣行が行われている。この慣行について、10団体は「健康上のリスクや未成年者の飲酒に配慮した販売手法が求められるアルコール業界は、清涼飲料業界の慣行とは大きく異なる。当局による必要な規制上の監督がなければ、ブランド力を違法に利用した宣伝が行われる可能性がある」とし、販売手数料の支払いを禁じる規則の施行を求めた。

現在のアルコール飲料市場は若者への訴求とともに成長してきたといい、10団体は「アルコール度数が5%以上のお酒はフルーティーなフレーバーで味付けされ、価格も安い傾向があり、色鮮やかなデザインの使い捨て缶で販売され、若者に人気のある映画キャラクターを使って宣伝されている」と警告。今回の飲料大手の参入で未成年者の飲酒が増えるおそれがあるとし、「10代の若い者の健康と安全のため規制上のファイアウォールが必要だ」と訴えている。

アルコール業界は企業利益と消費者保護、公衆衛生という競合するニーズの上に成り立つ市場。TTBには厳格でバランスの取れた監督が求められている。

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