【豪州】高単価のホテル広告を優先表示 トリバゴの違法性を認定

宿泊予約サイト世界大手のトリバゴ(Trivago、ドイツ)が高い単価を支払うホテルの広告を優先的に表示するアルゴリズムを使っていた問題で、豪連邦裁判所は1月21日、消費者法に違反するとの判断を下した。

18年8月23日に同社を提訴したオーストラリア競争・消費者委員会(ACCC)は「最も安いホテルが表示されると信じていた消費者をだます行為だ」とのコメントを出した。こうした広告手法を使う場合は、消費者に事前に分かりやすく知らせる必要があるとしている。

ACCCによると、トリバゴの売り上げの柱はホテルが支払うクリック型広告課金。同社は少なくとも2016年12月から、収益性の高い広告を目立つ位置に表示させたりするアルゴリズムを使い、消費者に誤解を与えてきたという。裁判所の判断を受け、ロッド・シムズ委員長は「トリバゴの行為は悪質。公正で透明性のある価格比較ができると信じて利用してきた消費者をだました」とするコメントを発表した。

連邦裁判所はトリバゴの違法行為は18年7月2日まで続いたと指摘。今後、罰金や表示の差し止めなどの和解案を審理する。ACCCは数百万ドル(100万豪ドルはおよそ7500万円)の和解金を求めるとしている。

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