【米国】冠水した道路、想定以上に危険 車の水没で死亡相次ぐ

米消費者情報誌コンシューマーリポートは、11月までのハリケーン・シーズンにあわせ、道路の冠水による死亡事故に注意を呼びかけた。特に自動車のドライバーの死亡事故が相次いでいると警告している。

米疾病対策センター(CDC)とアメリカ国立気象局(NSW)の統計によると、洪水に関連した死者は毎年約100人にのぼり、そのうち半数以上が車の運転中の事故だった。NSWによると、洪水関連の死亡者93人のうち車のドライバーは61人で、今年も同様の割合でドライバーの死亡事故が起きているという。

12インチ(約30センチ)を超えて水がたまった場合、小型車だと流されるおそれがあり、2フィート(約60センチ)を超えると、ほとんどの車が流されてしまうという。コンシューマーリポートの自動車テスト担当者は「深い水たまりに入り込むと車を制御できなくなり、木にぶつかるなどして動けなくなるおそれがある。エンジンに水が入り込み、失速する可能性もある」と指摘。こうした状態で洪水に巻き込まれると溺死事故につながるという。

道路の冠水は想定以上に深さがあるといい、切れた電線やがれきが潜んでいる可能性がある。警察当局などは冠水の深さが6インチ(約15センチ)以上あると感じた場合は来た道を引き返し、特に夜間は慎重に判断する必要があると指摘している。車高が高いSUVやトラックに乗っている場合も油断は禁物で、コンシューマーリポートは「ほかの乗用車と同様の脆弱性がある」と指摘している。

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