豪当局、アプリストアを実態調査 消費者アンケート実施

オーストラリア競争・消費者委員会(ACCC)は9月8日から10月2日まで、アプリストアに関する消費者アンケートを実施している。グーグルとアップルの競争関係や価格の透明性、情報提供のレベルなどの実態を調べる狙い。アプリ開発事業者に向けたアンケートも同時に行っており、これらの調査を通じて報告書をまとめ、利便性・安全性向上などの政策に役立てるという。

アプリストアにはアップルの「App Store」、グーグルの「Google Play」、アマゾンの「Amazon Appstore」のほか、デバイスメーカーのストア(サムソンギャラクシーストア、マイクロソフトストア)などがある。

消費者アンケートでは「どのストアを利用しているか」の問いから始まり、「1つのストアを利用する理由」「複数のストアを利用する理由」、「ダウンロードしたアプリが収取するデータについて満足のいく説明を受けたか」「収集データを制限する機能に満足しているか」などと続く。また、詐欺アプリの被害経験についての回答を求めるなどしている。

一方、アプリ開発者向けアンケートでは、「どのアプリストア向けに開発したか」「グーグルとアップルの両ストア向けに開発する頻度は」などの質問項目から始まり、さらに進むとストア運営業者が請求する手数料、ストアの利用を拒否された際の異議申し立ての経験、ランク付けに関する説明の度合い、などストアが抱える問題点に迫る内容となっている。

このアンケートは、デジタルプラットフォーム市場に関する調査の一環。ACCCは「アプリは日常生活に欠かせないツールとなっており、新型コロナ禍においては利用が増加する可能性がある。消費者だけでなく、アプリストアを利用する事業者にとっても市場の透明性やストア間の競争度合いを知ることは重要だ」と指摘している。

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