【米国】授乳用枕を睡眠用に使わないで 乳児の窒息事故を警告

米消費者製品安全委員会(CPSC)は10月7日、枕と形が似ている授乳用枕とラウンジパットについて、「乳児の睡眠用に設計されておらず、眠らせるために使うのは安全ではない」と警告した。これらの乳児用製品に関連した死亡事故が複数起きていて、現在、原因を調査しているという。

授乳用枕は授乳を補助する製品。ラウンジパットは乳児を座らせたり、横にしたりするための製品。どちらも一見すると通常の枕のようだが使用方法が異なり、乳児が目を覚ましている時に保護者が監視しながら使う製品だという。

CPSCは事故件数を公表していないが、消費者情報誌コンシューマー・リポートがCPSCの事故データベースを調べたところ、2012~18年にかけて、少なくとも28件の死亡事故が起きていた。「昼寝をするために、ベッドに置いた半円形の製品の上で生後5カ月の乳児を寝かしていたところ、60~90分後、うつ伏せで呼吸をしていない状態になった」などの事故が報告されていたという。授乳用枕、ラウンジパッドともに製品の上で乳児を寝かせいて、事故に至った事例が多かったという。

事故製品が公表されていないことについて、コンシューマー・リポートは「CPSCの警告は透明性への一歩だが、死亡事故が起きた製品についてはもっと迅速かつ具体的な言葉で国民に警告を発する必要がある」と指摘している。CPSCはベビーベッドに枕やパッド、毛布などを置かず、平らな場所で仰向けに寝かせるよう呼びかけている。

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