キユーピー介護意識調査 コロナで買い物工夫、家事の負担増も

11月11日は「介護の日」――。これに合わせ、介護食「やさしい献立」を展開するキユーピーは9日、「介護にまつわる意識調査」を発表した。4回目となる今年はコロナ禍での変化について尋ね、買い物の回数を減らしたり、ネット通販の利用を増やしたりして感染防止に努めていることがわかった。一方、外出を控えたことで食欲や筋肉量が落ちたりする傾向がみられたほか、家事の負担増を訴える回答もあり、市販用介護食に頼る場面があることも浮かび上がった。同社は「内食の機会が増えた今こそ、市販用介護食をうまく活用してほしい」と呼びかけている。

調査は9月~10月、キユーピー「やさしい献立」サイトにアクセスした全国の男女2088人を対象に行った。

コロナ禍の買い物状況では、「まとめ買いをするようになった」(23.6%)、「買い物回数を減らした」(23.3%)が上位となり、重症化リスクのある高齢者とその家族が感染防止の観点から外出を控え、買い物の仕方を工夫している姿がうかがえた。

体調の変化については、「筋肉量が落ちた」(16.8%)、「運動量が減った」(16.2%)、「足腰が弱くなった」(15.5%)など体力の低下が懸念される回答が上位を占めたほか、「食欲が落ちた」(9.9%)との回答も約1割あり、長期化することで低栄養になるなど、負のスパイラルに陥ることも懸念された。

食事の準備や食事する状況については、「外食を控えた」(24.8%)が最も多く内食の機会の増加につながっている様子がうかがえたほか、「家事の負担が増えた」との回答の割合が、介護向けの食事を用意している人では15.4%となり、通常の食事を用意する人に比べて6.1ポイント高くなっていた。また、市販用介護食の使用回数が「増えた」人が2割以上いることもわかった。

コロナ禍で介護食「やさいし献立」シリーズは、インターネット経由での販売が伸長している。キユーピーは5月、特設サイト「週間やわらかメニュー」を新設。専門家監修のもと、普段からよく食べている食材と同シリーズを組み合わせて、手軽に作れる献立表(1週間分)を公開する取り組みを展開している。

キユーピー介護食「週間やわらかメニュー」サイト

飽きずに食べられる1週間の献立を紹介するキユーピー「週間やわらかメニュー」サイト

関連記事

消費者運動年鑑2023

ニッポン消費者新聞最新号発行しました

新着記事

  1. U.S. PIRG
    米国の非営利団体U.S.PIRGは3月18日、ホテル業界に対し、プラスチッ製アメニティグッズから脱却c
  2. 厚生労働省
    厚生労働省のまとめによると、2023年の食中毒発生件数は前年比59件増の1021件で、19年(106c
  3. 2023年度第4回東京都商品等安全対策協議会
    昨年4月に自転車利用時のヘルメット着用が全年齢で努力義務となったことを踏まえ、東京都商品等安全対策協c
  4. 消費税
    米スーパー大手のターゲットは3月14日、アイテム数を10個以下に制限した「エクスプレス・セルフチェッc
  5. 東京消防庁
    歩きながら、もしくは自転車に乗りながらスマートフォンの画面を見たり操作したりする「歩きスマホ」の事故c

記事カテゴリー

トレンドニュース

  1. 全葬連石井時明会長

    2020-1-22

    登録制度導入も視野に 葬祭業めぐり3省庁が情報交換

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)の石井時明会長は1月21日、同連合会と全日本葬祭業政治連盟の合同c
  2. 全日本葬祭業協同組合連合会

    2020-1-9

    国際葬儀連盟、横浜で6月に世界大会 18年ぶりの日本開催

    今年6月、横浜で世界の葬儀関連事業者が集う世界大会が開催される。主催する「FIAT-IFTA」(国際c
  3. 葬儀事前相談員資格認定試験

    2019-11-20

    葬儀の事前相談員資格認定試験を実施 全葬連

    経済産業大臣認可の「全日本葬祭業協同組合連合会」(全葬連、石井時明会長)は11月18日と19日の両日c
  4. チーズフェスタ2019

    2019-11-12

    チーズフェスタに6千人超、「チー1グランプリ」も決定

    チーズ普及協議会と日本輸入チーズ普及協会は11月10日と11日の両日、東京渋谷区・恵比寿の「エビススc
  5. 全葬連第44回通常総会懇親会

    2019-5-22

    来年の国際葬儀連盟世界大会への準備推進 全葬連

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連、石井時明会長)は5月21日、第44回定期総会を都内で開き、来年6c
ページ上部へ戻る