医師の4人に1人がソーシャルハラスメント経験 米最新調査

医師の4人に1人がソーシャルメディアで個人攻撃を受けた経験を持つことが1月4日、ノースウェスタン大学とシカゴ大学の合同研究チームの最新調査でわかった。調査が実施されたのは2019年春だが、新型コロナ感染拡大以降、医師への攻撃がさらに激化している可能性があると指摘している。研究チームは「ワクチン接種を促すため、医師にはSNSでの情報発信が求められているが、現状では彼らを危険にさらすことになる」とし、オンライン上で医師を保護する取り組みが必要だと訴えている。

464人が参加した調査では、SNSで公衆衛生対策を呼びかけた医師の4人に1人が「ソーシャルメディアで個人攻撃を受けた」と回答。宗教や人種に絡んだ悪意のある投稿や嫌がらせ、脅迫、個人情報の公開のほか、殺人をほのめかすメッセージを受け取るケースなどが報告された。また、女性医師の6人に1人がSNS上でセクシャルハラスメントの被害を受けていることもわかった。

研究チームは「調査データはコロナ蔓延前のものだが、ソーシャルハラスメントの激しさが浮き彫りになった」とし、コロナ感染拡大以降はさらに激化していると予測する。

調査研究は1月4日のJAMA(医師会雑誌)で報告された。研究チームは「医師は信頼できる情報発信源としてオンライン上で保護されるべきだ」と強調。医療従事者をソーシャルハラスメントから保護する団体を設立して、支援や啓発活動に乗り出すとしている。

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