米消費者団体が健康的な食事法伝授 夕食は総カロリーの30%

米国の消費者団体コンシューマー・リポートは3月27日、ダイエットにつながる健康的な食事方法を伝授した。流行中の「断続的な断食(Intermittent Fasting)」の効果が得られるよう専門家のアドバイスを紹介。早めの朝食と軽い夕食がポイントだとしている。

断続的な断食とは、食事する時間帯を制限して、食べない時間を多く取る食事法。日中の8時間だけ食べる、1日おきに食べるなどの方法が実践されていて、血圧・血糖値・コレステロール値の改善や体重減少、生活習慣病リスクの低下など様々な潜在的メリットが知られている。一方で、一般の人が続けるには敷居が高く、アリゾナ州立大学のドロシー・シアーズ博士が断続的断食のメリットを享受できる食事法を紹介した。

まず、起きてから1~2時間以内に朝食をとること。空腹に伴う長時間の血糖値低下を防ぐことができる。果物、卵、全粒穀物シリアルなど高たんぱくで食物繊維が豊富なメニューを心がける。また、ヒトの体は午前中と午後の早い時間までに炭水化物を最も効率的に処理するため、炭水化物の多い食材はそれに合わせて食べると良いとしている。

そして、夕食は軽めにして、20時までに終えるのがベスト。夜遅くの食事は肥満や糖尿病のリスク増加につながる可能性がある。軽めの目安は1日の総カロリーの30%。1日2000カロリーの人は600カロリー程度となる。軽い朝食と重い夕食をとったグループとその逆のグループを比較した調査では、朝しっかり食べて夕食を軽くしたグループのほうが、総カロリーは同じなのに体重が減った。ある程度の満腹感を得るため、野菜をたっぷり食べるのがコツ。気をつけたいのは夜の間食で、習慣になっている人はこれを止めるだけでも大きな改善につながる。

さらに代謝には睡眠が重要。少なくとも7時間は必要だといい、夜遅くの食事は睡眠妨害につながると警告。1日に15時間以上食べている場合、食事の時間帯を制限すると体重が減り、よく眠れるようになる。

多くの米国人は1日の総カロリーの45%を夕食と夜の間食でとり、睡眠時間も不十分。コンシューマー・リポートは「体内時計や代謝・睡眠サイクルなど体が持つリズムに合わせるだけでメリットが得られる。紹介したアドバイスの一部でもいいので実践してほしい」と呼びかけている。

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