ルームランナー死亡事故問題、米消費者団体が買い推奨を削除

子どもの死亡事故が発生したペロトン・インタラクティブ製ルームランナー(トレッドミル)を巡り、米消費者団体コンシューマー・リポートは4月21日、同製品の商品テスト結果を一時的に削除したと発表した。同団体のテストでは、「最も安全性が高い」との評価を与えていた。

死亡事故が起きたのは高級マシン「Peloton Tread +」。子ども1人の死亡を含む39件の事故が起きており、米消費者製品安全委員会(CPSC)が使用の中止を呼びかけ、ペロトン社にリコールを要請していた。事故の詳細な状況は公表されていないが、今回、事故の内訳が新たに判明。23件が子ども、15件が物損、1件がペットだった。

CPSCは同製品のベルトと床との間に生じるすき間の高さを問題視している模様。子どもやペット、物を巻き込み、死亡や骨折などの事故が起きていて、製品独自の設計に起因する可能性があるとして調査を進めている。ペロトン社はこれまでのところCPSCの対応を批判し、リコールにも応じていない。

コンシューマー・リポートは、テストで検知できなかった安全上の問題が起きた場合、製品の推奨につながる事項を削除することにしている。破裂事故などが起きたサムスン製洗濯機のケースでも同様の措置をとったという。同団体はルームランナーのテスト項目について変更が必要かを検討していくとしている。

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