靴をエコ指令の対象に 「修理したい」との声 独消費者団体調査

修理代が高く、修理する場所も少ないなどの理由から靴の多くが捨てられているとして、ドイツの消費者団体vzbvは11月22日、EUエコデザイン指令の対象に靴を加えるよう政府に求めた。「日常生活に不可欠な製品でありながら使い捨てられている。耐久性と持続可能性は消費者にとって重要な購入基準だ」などと訴えている。

vzbvの消費者調査によると、回答者の93%が靴の耐久性を重視しており、靴をできるだけ長持ちさせたいと考えていた。しかし、64%の人が「修理代が高額で新しい製品を買ったほうがいい」「近くに修理する店舗がない」などの理由で修理できないと回答していた。

vzbvは靴をEUエコデザイン指令に追加し、布靴に加え、特に革靴はより高耐久で修理・リサイクル可能とする要件を設けるよう要望。さらに、靴底から発生するマイクロプラスチック量の低減規制、修理サービスに課される付加価値税の引き下げなどを求めた。同団体のクラウス・ミュラー代表は「消費者はワンシーズンしか持たず、最終的に焼却処分される靴を望んではいない。メーカーは耐久性に優れ、修理可能な設計にする必要がある」と訴えている。

調査は今年9月、18歳以上の男女1033人を対象に電話インタビューで実施した。

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