豪州を世界で最も詐欺が困難な国にする ACCC委員長スピーチ

オーストラリア競争・消費者委員会(ACCC)のジーナ・キャスゴットリーブ委員長が19日に開かれた消費者法フォーラムでスピーチし、国、消費者団体、金融業界、電気通信業界の連携のもと、「オーストラリアを世界で最も詐欺が困難な国にする」と訴えた。これを実現するための3つのアプローチを示した。

キャスゴットリーブ委員長は1つめのアプローチとして、「電話、SMS、メール、SNSなど、詐欺師がターゲットに接触する手段を遮断する必要がある」と指摘。

続いて「たとえ接触が成功しても、消費者が詐欺と認識できるよう消費者を教育する必要がある。手口がますます巧妙化するなか、消費者教育は対処すべき重要な課題だ」と強調した。

さらに、最後の砦として「だまされた消費者が詐欺師に送金する際、これを防ぐための対策を講じる必要がある」と発言。政府、消費者団体、金融サービス業界、電気通信業界が連携して対策をとることで詐欺被害を防ぐことができると訴えた。

同国における昨年の詐欺被害は、未報告分を含めると20億豪ドル(約1900億円)をはるかに超えるとされる。キャスゴットリーブ委員長は「驚異的な被害額であり、経済的損失だけでなく、被害者の感情と人生、その家族や仕事への影響は計り知れない」とし、詐欺被害の撲滅に向けた行動を呼びかけた。

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