第8次消費者委員会始動 意見交換積極化 鹿野菜穂子新委員長🔒

第8次消費者委員会新委員長、慶應義塾大学大学院教授・鹿野菜穂子さん
◎コミュニケーションを重視、消費者被害の防止・救済めざす

「高齢化、デジタル化が急速に進展する中、消費生活には新たな課題が押し寄せています。そのような中での消費者委員長の就任。身の引き締まる思いです」

第8次消費者委員会が9月1日、船出した。13日の初会合で後藤巻則さんから引き継ぎ新委員長に互選されたのが鹿野菜穂子さんだ。直後の記者会見では、これまでの消費者問題への取組と経験を活かし、その解決に向けて新しいスタートの機会として位置付けたいと表明した。鹿野さんは大学で民法と消費者法を研究、民法では財産法、取引法を専門とする。消費者契約法も重要な研究対象、民法の研究も「身近な消費者問題と密接に関係している」とする。国や自治体の各種審議会や検討会委員も務め、研究と実践、両面の重要性を示唆する。

鹿野菜穂子消費者委員会委員長

「個人的には、消費者法の体系化、消費者契約法の現代化、消費者利益の集団的救済の実現などに関心があります。社会のデジタル化やAI技術の進展などを背景として、新たに複雑・多様な消費者問題が発生している。このような問題に適切に対応できるルールを検討する必要がありますしそれらを含め消費者法全体のあり方を再検討すべき時期に来ていると思います。このような検討を通し少しでも消費生活の向上に寄与できればと思っています」

消費生活を直撃している急激なデジタル化による環境変化。研究課題は尽きないという。AIを使ってのターゲティング広告や、消費者をだまして誤認させたり……(以下続く)

(本紙10月1日号「消費者問題はいまー提言」欄より一部転載)

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