米国初、家電の修理権法がNY州で全面施行 7月には加州でも

ニューヨーク州で12月28日、米国史上初となる家電製品を対象とした修理権法が全面施行された。この日から、同法に違反したメーカーに罰則が科される。家電の修理権法案は今年7月、カリフォルニア州とミネソタ州でも発効が予定されており、すでにアップルやグーグルが修理プログラムの提供を始めるなど各社が対応を進めている。

ニューヨーク州の修理権法(デジタル公正修理法)は2023年7月1日以降に製造され、同州で販売されたスマートフォンやタブレット、パソコン、モニター、ドローン、テレビ、オーディオ機器、ゲーム機などの家庭用・個人用電子機器が対象。一方で医療機器、自動車、農機具、家庭用警報システム、産業用電気機器(変圧器など)、電動自転車、電動工具などは対象外となる。メーカーは専門知識を持つユーザーや独立系修理業者に部品、修理ツール、マニュアルなどを「公正かつ合理的な条件」で提供する必要があり、従わなかった場合は罰金(違反1件ごとに500ドルまで)が科される。違反行為に直面した消費者は州司法長官に苦情申し立てができる。

修理権の法制化に取り組んできた非営利団体U.S.PIRGは完全施行を受け、「メーカーの追加対応の発表に期待したい」とコメント。州による法執行については「判断が難しい条項も含まれており、明確な違反認定についてはグレーゾーンが存在する可能性がある」とし、今後の動向を注視していく方針だ。

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