消費者の権利確立へ 弁護士の連携強化 洞澤美佳さん🔒

日本弁護士連合会・消費者問題対策委員会新委員長 洞澤美佳さん
◎オール委員会で対応

「日弁連(日本弁護士連合会)の消費者問題対策委員会は延べ約200人の弁護士が集う消費者問題のスペシャリスト集団です。契約、安全、表示など特定分野をテーマとする18の専門部会を擁し、日本最大級のロビイスト集団でもあります。これまで複雑・多様な消費者問題に対し、被害防止と救済の視点から積極的にアプローチしてきました」

今年6月、大迫恵美子さんから引き継ぎ、日弁連消費者問題対策委員会委員長に就任したのが洞澤(ほらさわ)美佳さんだ。消費生活センターの相談員からは、エネルギッシュに事件に挑む行動派弁護士との評が目立つ。

日弁連消費者問題対策委員会委員長洞澤美佳さん

デジタル化、超高齢化を背景に激変する消費生活。洞澤さんは、次々発生する難解な消費者問題に強い警戒心を表明する。

「消費者法制度のパラダイムシフトが国の検討課題に上っているように、これまで存在すらしていなかった新しい消費者問題が相次ぎ発生しています。AI(人工知能)の消費生活への浸透や自動運転の進展もそれを示す例でしょう。環境変化にはすさまじいものがあり、従来とは異なる体制で臨むべき新しい問題が多くなりました。それに伴い、製品・サービスを使う側の消費者も、提供する側の事業者も、製品・サービスのインフラ、仕組みすら解らない、そのような混沌とした状況に置かれているのが現状ではないでしょうか」

深刻化を伴って激変する消費生活。新委員長としての抱負は鮮明だ。

「消費生活の環境改善に法的側面から全力を尽くしてきた自負と矜持があるのが当委員会の特徴です。この実績を前提に……(以下続く)

(本紙9月1日号「消費者問題はいま―提言」欄より一部転載)

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