遺伝子組換え表示の適正化を 日弁連が意見書

対象範囲の現状維持などの遺伝子組換え食品表示案が消費者庁検討会から提示される中、日本弁護士連合会は、消費者の誤認防止には不十分とする意見書をまとめた。遺伝子組換え農産物を原材料とする全ての加工食品に表示義務を課すこと、重量割合上位4位以下でも5%未満に用いられている場合も含め、原材料に使用されている全ての加工食品を対象とすること、意図せざる混入率を現行5%から早期に3%にさらに0・9%以下へとし、「遺伝子組換えでない」という表示の要件を混入率0%へと引き下げるべきだ、としている。

日本弁護士連合会の意見書は、消費者庁検討会の「報告書」案では表示義務対象範囲などが「現状維持」となっていることから、「消費者の誤認防止には極めて不十分」とし、「消費者の自主的かつ合理的な選択の機会の確保を実現するため」に、次のような5項目の見直しを実施すべきとして要求したもの。

1つは、全加工食品を対象に、と提案。醤油や食用油が表示対象外になっていることに対し、「組換えDNAや組換えで生じたタンパク質が加工後に検出不能であるものも含め、遺伝子組換え農産物を原材料とする全ての加工食品に表示義務を課すべき」としている。書類管理の社会的検証と原材料に対する科学的検証との連携を提示した内容。

2つ目は、現行の表示対象が「重量割合上位3位以内」「全重量の5%以上を占める主な原材料」の食品に限定されていることについて、「重量割合4位以下も含め」、遺伝子組換え農産物が原材料として用いられている全ての加工食品に表示義務を課すべき、としている。

3つ目の改善点は「不分別」表示について。分別生産流通管理がなされていない場合、実質的に高い混入率の食品には「遺伝子組換えである旨」の表示をつけること、「遺伝子組換え不分別」の表示をつける場合には、遺伝子組換え農産物が含まれている可能性があることの併記を義務付けること、などを求めている。

4つ目には、表示が免除される「意図せざる混入率」について。現行の「5%以下」から「早急に3%以下」までとし、その後さらに「0・9%以下」までに限定していくことが必要としている。

5つ目として、「遺伝子組換えでない」という任意表示についてはその要件を厳格にすべきとしている。現在は「遺伝子組換えでない」旨の表示は「5%以下」を要件としているがそれを「0%(検出限界以下」まで引き下げるべきとしている。

消費者庁検討会の報告書は、表示義務対象範囲は現状維持、意図せざる混入率も現行5%以下を維持することが適当としている。ただ、「遺伝子組換えでない」という任意表示については、表示要件として「5%以下」から「不検出」へと厳格にした案を提示した。これが実現すると、分別生産流通管理され混入率5%以下の食品に対する表示は今後、「遺伝子組換え不検出」が前提となる。そのため、5%以下で混入している食品に対する新たな表示方法が検討されることとなった。

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