「国民生活」でPL法施行30年を特集 課題はデジタル対応
- 2026/5/27
- くらし
国民生活センターが発行しているウェブ版の月刊誌「国民生活」では、今月の特集として「PL法施行30年を振り返る」を取り上げた。製造物責任法(PL法)のこれまでの歩みや今後の課題について、わかりやすく解説している。
PL法は1994年7月1日に公布され、翌95年7月1日に施行された。施行から昨年でちょうど30年を迎えたことを機に、5月号では2本の特集記事を掲載した。
特集1は一橋大学名誉教授の松本恒雄氏が「製造物責任法30年の歩み」をテーマに執筆し、PL法制定の意義を改めて整理している。制定に向けた消費者団体の活動や、施行後のPLオンブズ会議の取り組みについても紹介している。また、今後の課題として、デジタル化の急速な進展に対応するための法改正の必要性などを提示した。
特集2は大分大学名誉教授の大羽宏一氏が「製造業から見た製造物責任制度」と題して執筆し、製造業の視点からPL法の影響を分析している。特に、「欠陥」には製造上の欠陥、設計上の欠陥、指示・警告上の欠陥の3種があるとし、30年間の裁判例を通じて、事業者が守るべき規範が明確になってきたことを指摘した。また、事業者団体の取り組みとして、製品分野別の裁判外紛争処理機関(PLセンター)が12分野にわたって設置されていることも紹介している。
EUでは2024年に新たな製造物責任指令が公布され、ソフトウェアやAIなどの無体物も製造物の定義に含めるなど、大幅な見直しが行われている。両氏はEU各国での立法化に関する動向を注視しながら、日本でも同様の課題に対応するための議論を促している。
「国民生活」は約50年前に月刊誌として創刊され、2012年5月にウェブ版としてリニューアルされた。国民生活センターのホームページから閲覧できる。























