「国民生活」でPL法施行30年を特集 課題はデジタル対応

国民生活センターが発行しているウェブ版の月刊誌「国民生活」では、今月の特集として「PL法施行30年を振り返る」を取り上げた。製造物責任法(PL法)のこれまでの歩みや今後の課題について、わかりやすく解説している。

PL法は1994年7月1日に公布され、翌95年7月1日に施行された。施行から昨年でちょうど30年を迎えたことを機に、5月号では2本の特集記事を掲載した。

特集1は一橋大学名誉教授の松本恒雄氏が「製造物責任法30年の歩み」をテーマに執筆し、PL法制定の意義を改めて整理している。制定に向けた消費者団体の活動や、施行後のPLオンブズ会議の取り組みについても紹介している。また、今後の課題として、デジタル化の急速な進展に対応するための法改正の必要性などを提示した。

特集2は大分大学名誉教授の大羽宏一氏が「製造業から見た製造物責任制度」と題して執筆し、製造業の視点からPL法の影響を分析している。特に、「欠陥」には製造上の欠陥、設計上の欠陥、指示・警告上の欠陥の3種があるとし、30年間の裁判例を通じて、事業者が守るべき規範が明確になってきたことを指摘した。また、事業者団体の取り組みとして、製品分野別の裁判外紛争処理機関(PLセンター)が12分野にわたって設置されていることも紹介している。

EUでは2024年に新たな製造物責任指令が公布され、ソフトウェアやAIなどの無体物も製造物の定義に含めるなど、大幅な見直しが行われている。両氏はEU各国での立法化に関する動向を注視しながら、日本でも同様の課題に対応するための議論を促している。

「国民生活」は約50年前に月刊誌として創刊され、2012年5月にウェブ版としてリニューアルされた。国民生活センターのホームページから閲覧できる。

関連記事

消費者運動年鑑2023

ニッポン消費者新聞最新号発行しました

新着記事

  1. 国民生活センター
    国民生活センターが発行しているウェブ版の月刊誌「国民生活」では、今月の特集として「PL法施行30年をc
  2. 欧州消費者同盟
    Meta、TikTok、Googleのテック3社が金融詐欺広告の蔓延に適切に対処していないとして、欧c
  3. インドネシア保健省は4月14日、即席食品(テイクアウト食品など)・飲料への栄養ラベル表示を義務付けるc
  4. 消費者庁
    消費者庁は5月21日、2025年度の「食品表示に関する消費者意向調査」の結果を公表した。今年1月に全c
  5. network
    消費者庁と総務省は5月21日、地域運営組織(RMO)と消費者安全確保地域協議会(見守りネットワーク)c

記事カテゴリー

トレンドニュース

  1. 全葬連石井時明会長

    2020-1-22

    登録制度導入も視野に 葬祭業めぐり3省庁が情報交換

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)の石井時明会長は1月21日、同連合会と全日本葬祭業政治連盟の合同c
  2. 全日本葬祭業協同組合連合会

    2020-1-9

    国際葬儀連盟、横浜で6月に世界大会 18年ぶりの日本開催

    今年6月、横浜で世界の葬儀関連事業者が集う世界大会が開催される。主催する「FIAT-IFTA」(国際c
  3. 葬儀事前相談員資格認定試験

    2019-11-20

    葬儀の事前相談員資格認定試験を実施 全葬連

    経済産業大臣認可の「全日本葬祭業協同組合連合会」(全葬連、石井時明会長)は11月18日と19日の両日c
  4. チーズフェスタ2019

    2019-11-12

    チーズフェスタに6千人超、「チー1グランプリ」も決定

    チーズ普及協議会と日本輸入チーズ普及協会は11月10日と11日の両日、東京渋谷区・恵比寿の「エビススc
  5. 全葬連第44回通常総会懇親会

    2019-5-22

    来年の国際葬儀連盟世界大会への準備推進 全葬連

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連、石井時明会長)は5月21日、第44回定期総会を都内で開き、来年6c
ページ上部へ戻る