【米国】ワイヤーブラシでのグリル掃除 金属片誤食しケガ
- 2018/7/10
- 海外
- コンシューマー・リポート, ワイヤーブラシ
グリル掃除にワイヤーブラシを使うと、抜け落ちた金属片が食材に付着して口やのどを傷つけるおそれがあるとして、米消費者情報誌コンシューマー・リポートが注意を呼びかけている。2014年までの13年間に1700人が救急治療室(ER)に運ばれたとの報告もある。毛のないコイル状たわしなどの使用を検討してほしいとしている。
毛の部分が金属製のワイヤーブラシは、グリルにこびりついた頑固な油汚れやさびなどを落とすのに大いに役に立つが、同誌は「知られざる欠点がある」と指摘する。抜けたり欠けたりした毛がグリルの調理面に固着し、食材に付着。それを誤って食べてしまうとけがをする危険性があるという。
2016年に発表された耳鼻咽喉科・頭頸部外科に関する研究によると、02~14年までの13年間に、ワイヤーブラシの金属片を摂取した1700人(推計)が救急治療を受け、4人に1人が入院を余儀なくされた。ミズーリ大学医学部のDavid Chang医師は「この結果はERにおける値で、ほかの救急施設や外来の患者を含んでいない」とコメントし、事故の発生頻度を過小評価してはいけないと指摘した。
抜け落ちた金属製の毛は小さい上、硬くて鋭利。事故の多くが口やのどを傷つけたケースだったが、食材ごと飲み込んでしまい、胃や腸を傷つけた事例もあった。
コンシューマー・リポートはグリルの種類に適したブラシの使用を推奨。軽石やコイル状の毛のないブラシを使う▽抜け毛が発生する前にブラシを交換する▽汚れ落ちを良くするために液体グリルクリーナーを使う▽掃除の前にグリルを少し温めて汚れを浮かす▽ワイヤーブラシで掃除した場合は毛が固着していないか確認する――などをアドバイスした。