リサイクル率90.4%、海洋汚染にも対応 発泡スチロール協会

発泡スチロール協会は7月10日、昨年度の取組実績と今後の事業予定を発表。その中で2017年の発泡スチロール(EPS)のリサイクル率は90.4%と過去最高を更新したことを明らかにした。国際的な課題とされるプラスチック海洋汚染対策については同協会を中心に産官学の検討体制で挑むことも示唆した。

発泡スチロール協会

発泡スチロールの再資源化動向を説明する酒井幸男会長(中央)

発砲スチロール協会は1991年に発足し、リサイクル活動や環境教育などに各地で取り組んできた。魚箱や家電製品等の梱包材・断熱建材などに使用される発泡スチロール(EPS)が断熱性と緩衝性の二大特性を持ち、その性質が省エネやCo2削減にも貢献していることなど、消費者への情報提供活動も重点的に展開してきた。

同協会は7月10日、昨年度の活動実績や今年度の事業内容について発表。記者会見では同協会・酒井幸男会長、武田導弘専務理事などが説明にあたった。

それによると、2017年の発泡スチロールのリサイクル率は90.4%。容器で54%、家電製品の緩衝材などで30.2%、建材・土木使用製品で15.6%のリサイクル率となったことがわかった。90%台のリサイクル率は2015年以降、継続達成されており、17年は過去最高率となった。また、全国の会員による回収・リサイクル拠点としての「エプシー・プラザ」は136か所、今後も環境教育などにも力を入れていくことも明らかにした。

世界的課題となっているマイクロプラスチックによる海洋汚染対策については、リサイクル率をいっそう向上させるとともに、産官学との連携を図って技術整備やシステムづくりを含む実効性ある対応検討に入る、としている。

関連記事

消費者運動年鑑2023

ニッポン消費者新聞最新号発行しました

新着記事

  1. 松永和紀さん
    ◎大阪消団連主催の講演会で 「今回の制度改正では再発防げない」と指摘 食品安全委員会委員を務める科c
  2. オーストラリア競争・消費者委員会
    オーストラリア競争・消費者委員会(ACCC)は9月23日、スーパー大手のウールワースとコールズの豪州c
  3. キッズデザイン賞
    ◎消費者担当大臣賞は「キッズフリマ」が受賞 子どもの視点を持つ優れた製品や施設、取り組みなどを表彰c
  4. 東京都商品等安全対策協議会
    水辺のレジャー中の水難事故が毎年発生していることを受け、東京都は9月19日、都商品等安全対策協議会(c
  5. コンシューマーリポート
    入浴中の赤ちゃんの死亡事故が発生している「乳児用首浮き輪」を巡り、米国消費者製品安全委員会(CPSCc

記事カテゴリー

トレンドニュース

  1. 全葬連石井時明会長

    2020-1-22

    登録制度導入も視野に 葬祭業めぐり3省庁が情報交換

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)の石井時明会長は1月21日、同連合会と全日本葬祭業政治連盟の合同c
  2. 全日本葬祭業協同組合連合会

    2020-1-9

    国際葬儀連盟、横浜で6月に世界大会 18年ぶりの日本開催

    今年6月、横浜で世界の葬儀関連事業者が集う世界大会が開催される。主催する「FIAT-IFTA」(国際c
  3. 葬儀事前相談員資格認定試験

    2019-11-20

    葬儀の事前相談員資格認定試験を実施 全葬連

    経済産業大臣認可の「全日本葬祭業協同組合連合会」(全葬連、石井時明会長)は11月18日と19日の両日c
  4. チーズフェスタ2019

    2019-11-12

    チーズフェスタに6千人超、「チー1グランプリ」も決定

    チーズ普及協議会と日本輸入チーズ普及協会は11月10日と11日の両日、東京渋谷区・恵比寿の「エビススc
  5. 全葬連第44回通常総会懇親会

    2019-5-22

    来年の国際葬儀連盟世界大会への準備推進 全葬連

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連、石井時明会長)は5月21日、第44回定期総会を都内で開き、来年6c
ページ上部へ戻る