灯油高騰に危機感 北海道消費者協会など価格抑制を緊急要請

世界的な原油高を背景に灯油の価格上昇が続いていることを受け、北海道消費者協会(畠山京子会長)と札幌消費者協会(高橋幸一会長)は連名で10月12日、便乗値上げの監視や生活困窮者への支援などを経済産業省北海道経済産業局に緊急要請した。

北海道消費者協会の調べでは、道内の灯油の平均小売価格(10月1日~5日)は1リットル当たり97.1円で、昨年同期比28.3%の上昇、金額にして21.4円も高騰した。札幌市内の価格推移をみても、今年6月以降、前年より約30%高い状態が続いており、今冬には100円を大きく超えてくる可能性もあるという。

2016年度家計調査によると、北海道における灯油の年間消費量(2人以上世帯)は平均1049リットルで、全国平均の5.4倍に上る。両協会は「本格的な灯油需要期を控え、このままでは特に年金生活者や低所得者の暮らしに大きな打撃となる」と強調、「胆振東部地震や台風で被災した地域の経済にも大きな影響がでる」と危機感を募らしている。

両協会は灯油価格の抑制と安定供給を北海道経産局の牧野剛局長に緊急要請し、便乗値上げの監視や消費者への情報提供、生活困窮者への市町村を通じた支援の強化などの対策を求めた。

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