PL研究学会、リコール検討委員会立ち上げ 事故防止策提言へ

新しい製造物責任(PL)のあり方を研究する「一般社団法人PL研究学会」(会長・大羽宏一大分大学名誉教授)は製品リコール検討委員会を立ち上げ、11月15日に第1回会合を開いた。輸入品の急増などリコールを取り巻く環境が大きく変化する中、実効性のあるリコール対策を研究し、企業リスクの低減と消費者安全を進めていきたいとしている。隔月で委員会を開催し、1~2年後をめどに提言をまとめる方針だ。

PL検討委員会

(左から)挨拶する大羽宏一PL研究学会長、鈴木和幸委員長、渡辺吉明副委員長(15日、電気通信大学UECアライアンスセンター100周年記念ホールにて)

製品リコール検討委員会は電気通信大学次世代品質信頼性情報システム融合研究ステーションとの共催。委員長には信頼性研究の第一人者、鈴木和幸・電気通信大学名誉教授が、副委員長にはPL研究学会副会長の渡辺吉明氏が就任した。

電気通信大学で開かれた第1回会合には弁護士や流通・保険業界からの委員も加わり、品質保証の重要性やリコール制度の課題などを議論。鈴木和幸委員長が欠陥の発生メカニズムと未然・再発防止策を解説したほか、渡辺副委員長がリコール製品による事故事例を紹介し、今後の議論の方向性を示した。1月に開催する第2回会合以降、論点ごとに議論を深めていくとしている。今後の検討テーマとして▽経済産業省が作成した「消費生活用製品のリコールハンドブック2019」の検証▽農業・建築作業機械のリコールの実態と課題▽リコールデータベースの活用▽産業ごとのリコール対応の課題――などを予定する。

大羽宏一会長は委員会立ち上げの経緯について、「流通経路が複雑になり、電子商取引が進む中、リコールを巡るメーカー側と消費者側の対応が上手くかみ合っていない。消費者も多様化し、日本人だけでなく外国人への対応も欠かせない状況だ。そういう意味では製品リコールの課題は多く、多面的な研究が必要になっている」と説明。「リコールハンドブックは行政の立場からみた検討結果であり、私たちの委員会では論点をもう一度洗い直し、別の形で提言として公表したい」と抱負を語った。

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