ペットボトルリサイクル率84.6% 国内循環へシフト鮮明に

PETボトルリサイクル推進協議会(東京都中央区)は11月20日、3R推進活動状況をまとめた年次報告書を発刊し、2018年度リサイクル率が前年度比0.3ポイント減の84.6%になったと発表した。目標としている「85%以上維持」を3年連続でわずかに下回った。今年度は中国の廃棄物輸入禁止の影響によりリサイクル率の大幅低下が懸念されていたが、佐藤澄人会長は「国内循環が進み、おおむね昨年並みを維持することができた」と述べた。

ペットボトルリサイクル推進協議会

リサイクル概況を報告する佐藤澄人会長(右から2人目)。新たな目標として「2030年度までのペットボトル100%有効利用」を設定した(20日)

協議会によると、使用済みペットボトルの海外輸出量は年々減少傾向にあり、2018年度は前年度比11%減の21.1万トンと過去10年間で最少となった。中国が18年1月から廃プラスチックなどの禁輸措置を実施した影響が懸念されていたが、マレーシアや韓国向けが増加し、想定ほど輸出量が落ち込まなかった。

また、日本における国内循環も活発化し、使用済みペットボトルを新たなペットボトルへと再生する「ボトルtoボトル」が前年度比18.5%増と伸長した。大手飲料メーカーがボトルtoボトルの取り組みを強化しているほか、リサイクル業者が専用設備の倍増を公表するなどしており、協議会は今後も国内循環が活発化するとみている。

関連記事

消費者運動年鑑2023

ニッポン消費者新聞最新号発行しました

新着記事

  1. 東京都庁
    ◎全国でも高額トラブル増加傾向 東京都消費生活総合センターは10月22日、東京都消費者被害救済員会c
  2. 電話相談
    公益財団法人日本クレジットカウンセリング協会(JCCO、会長・新見育文明治大学名誉教授)は11月17c
  3. コンシューマーリポート
    米食品大手のクラフト・ハインツは11月12日、学校向けに開発した包装済み子ども用ランチキット「ランチc
  4. 金融庁
    SNS上で著名人になりすまして投資を呼びかける偽広告が横行している問題で、金融庁は10月1日、同庁ホc
  5. フランス消費者同盟
    フランスの消費者団体UFCによると、日本語の「ワンギリ」が古典的な詐欺の新名称として広がっているといc

記事カテゴリー

トレンドニュース

  1. 全葬連石井時明会長

    2020-1-22

    登録制度導入も視野に 葬祭業めぐり3省庁が情報交換

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)の石井時明会長は1月21日、同連合会と全日本葬祭業政治連盟の合同c
  2. 全日本葬祭業協同組合連合会

    2020-1-9

    国際葬儀連盟、横浜で6月に世界大会 18年ぶりの日本開催

    今年6月、横浜で世界の葬儀関連事業者が集う世界大会が開催される。主催する「FIAT-IFTA」(国際c
  3. 葬儀事前相談員資格認定試験

    2019-11-20

    葬儀の事前相談員資格認定試験を実施 全葬連

    経済産業大臣認可の「全日本葬祭業協同組合連合会」(全葬連、石井時明会長)は11月18日と19日の両日c
  4. チーズフェスタ2019

    2019-11-12

    チーズフェスタに6千人超、「チー1グランプリ」も決定

    チーズ普及協議会と日本輸入チーズ普及協会は11月10日と11日の両日、東京渋谷区・恵比寿の「エビススc
  5. 全葬連第44回通常総会懇親会

    2019-5-22

    来年の国際葬儀連盟世界大会への準備推進 全葬連

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連、石井時明会長)は5月21日、第44回定期総会を都内で開き、来年6c
ページ上部へ戻る