CBD製品の相談増加 麻薬指定成分含むおそれ 東京都

大麻草の抽出成分「CBD(カンナビジオール)」を含む製品について、東京都に多数の相談が寄せられていることがわかった。2017~18年度は相談がなかったのに対し、19年度(2月末時点)は58件の相談があった。精製が不十分だとTHC(テトラヒドロカンナビノール)という麻薬に指定される成分が含まれる可能性があり、都は注意が必要だとしている。

CBDは大麻草の茎や種子から抽出される成分で、健康食品や電子タバコの形で流通している。

都には「飲むとよく眠れるということで、医師からCBDオイルという大麻草から作る食品を紹介された。違法な商品ではないのか」、「「リキッドにCBDという大麻の成分が含まれている電子タバコ。公的機関から効果効能が公表されている安全性の高い成分と販売サイトに書いてあるが、本当か」などの相談が寄せられている。

今年2月、厚生労働省が18製品を調べたところ、3製品から微量のTHCが検出された。都はTHCによる健康被害に注意を呼びかけるとともに、「電子タバコや健康食品は医薬品でないため、効能効果をうたって販売することは薬機法に抵触する」として、医療的な表現を使った宣伝広告に気をつけるようをアドバイスしている。

(本紙「ニッポン消費者新聞」6月1日号より加筆の上、転載)

関連記事

消費者運動年鑑2023

ニッポン消費者新聞最新号発行しました

新着記事

  1. 千葉県が毎年実施しているアンケート調査によると、自転車保険に「加入している」との回答が68.7%と前c
  2. network
    国際消費者機構(CI)が提唱する世界的な記念日「世界消費者権利デー」(World Consumer c
  3. 冷凍食品協会意見交換会
    日本冷凍食品協会は2月6日、主婦会館プラザエフで消費者7団体との意見交換会を開いた。冷凍食品の消費量c
  4. NCL
    米国テキサス州を中心に麻疹が流行している問題で、米国の消費者団体ナショナル・コンシューマー・リーグ(c
  5. U.S. PIRG
    カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事は3月8日までに、2022年に成立したプラスチック汚染削減c

記事カテゴリー

トレンドニュース

  1. 全葬連石井時明会長

    2020-1-22

    登録制度導入も視野に 葬祭業めぐり3省庁が情報交換

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)の石井時明会長は1月21日、同連合会と全日本葬祭業政治連盟の合同c
  2. 全日本葬祭業協同組合連合会

    2020-1-9

    国際葬儀連盟、横浜で6月に世界大会 18年ぶりの日本開催

    今年6月、横浜で世界の葬儀関連事業者が集う世界大会が開催される。主催する「FIAT-IFTA」(国際c
  3. 葬儀事前相談員資格認定試験

    2019-11-20

    葬儀の事前相談員資格認定試験を実施 全葬連

    経済産業大臣認可の「全日本葬祭業協同組合連合会」(全葬連、石井時明会長)は11月18日と19日の両日c
  4. チーズフェスタ2019

    2019-11-12

    チーズフェスタに6千人超、「チー1グランプリ」も決定

    チーズ普及協議会と日本輸入チーズ普及協会は11月10日と11日の両日、東京渋谷区・恵比寿の「エビススc
  5. 全葬連第44回通常総会懇親会

    2019-5-22

    来年の国際葬儀連盟世界大会への準備推進 全葬連

    全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連、石井時明会長)は5月21日、第44回定期総会を都内で開き、来年6c
ページ上部へ戻る