【米国】タイヤの製造、自動車部品と同様にグローバル化

米消費者情報誌コンシューマー・リポートは9月9日、米国内で販売されているタイヤ172製品の製造国に関する調査結果を報告した。全体の25%が米国製で最も多かったものの、残る75%は海外からの輸入品。同誌は「本国では製造せず、本社から遠く離れた国で製造しているメーカーもあり、自動車部品と同様にグローバル化が進んでいる」と分析した。また、同じモデルでも米国製や日本製、カナダ製など製造国の異なるタイヤが流通しているが、商品テストでは製造国による品質の違いはなかった。

調査したタイヤ172製品は、26カ国で製造されていた。そのうち43製品(25%)は米国製で、現在、米国内に製造工場を持つタイヤブランドはブリヂストン、トーヨー、ニットー、ヨコハマ、ファイアストンの日本勢に加え、欧州勢のBFグッドリッチ(仏)、ミシュラン(仏)、コンチネンタル(独)、米国勢のクーパー、ゼネラル、グッドイヤー、ケリー、ミッキートンプソン、韓国勢のハンコック、クムホ、ネクセンに及んだ。

タイヤの製造拠点がグローバル化する理由として、同誌は「コストの効率化に加え、自動車工場への供給など現地のニーズに対応する必要があり、タイヤメーカーは特定の国でのみ製造することが難しくなった」と解説。たとえば米国で販売されるBFグッドリッチのタイヤは米国製のほか、カナダ製と中国製が流通し、母国フランスでは製造されていなかった。オハイオ州を拠点とする米グッドイヤーはカナダ製、チリ製、トルコ製のタイヤも供給されていた。ブリヂストンタイヤは日本、米国に加え、カナダ、フランス、ハンガリー、メキシコと製造国が世界各国にまたがっていた。

コンシューマー・リポートの商品テストでは、タイヤの品質と製造国との間に明確な違いはみられず、同誌は「製造国で判断するのではなく、寿命やコストを考慮して選ぶとよい」と指摘している。

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